【高校受験2027】熊本県立高、新入試制度のパブコメ結果公表

 熊本県教育委員会は2024年3月5日、県立高等学校入学者選抜制度改革に係る新制度の概要素案に関する意見募集の結果と県の考え方について公表した。意見募集を行なった2023年12月25日から2024年1月23日の期間に計37件の意見が寄せられ、その内重複等を除く29件について、県の考え方を示した一覧を公表している。

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県立高等学校入学者選抜制度改革に係る新制度の概要素案に関する御意見募集の結果および県の考え方について(一部)
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 熊本県教育委員会は2024年3月5日、県立高等学校入学者選抜制度改革に係る新制度の概要素案に関する意見募集の結果と県の考え方について公表した。意見募集を行なった2023年12月25日から2024年1月23日の期間に計37件の意見が寄せられ、その内重複等を除く29件について、県の考え方を示した一覧を公表している。

 熊本県では、現行の入学者選抜制度になって10年以上が経過したことなどを契機に、外部有識者による「県立高等学校入学者選抜制度検討委員会」を設置。委員会による改善の方向性の提言を踏まえた入試制度改革にかかる新制度の素案を公表し、あわせて県民から広く新制度に関する意見を募集した。

 新制度は、2027年度入学者選抜から実施するものとし、選抜を現行の前期(特色)選抜と後期(一般)選抜を一本化した「A日程」と、現行の二次募集にあたる「B日程」に変更。「A日程」では、3月上旬の1回の受検で「特色選抜」と「一般選抜」を実施し、出願先は1校限りとする。全受検生を対象に5教科の学力検査を実施するほか、学科・コースによっては「特色選抜」に係る検査として独自検査を別途行い、2つの選抜の区別なく合格発表を行う、といった点がおもな変更点となっている。

 パブリック・コメントには、17人から計37件の意見が寄せられた。その内重複や同趣旨の意見をまとめたものを除く29件について県の考え方を公表。29件の意見の取扱いは、反映(意見の趣旨を踏まえ、内容に反映するもの)2件、既記載(趣旨・考え方が既に素案に記載および反映されているもの)5件、検討(意見を参考に新制度による入試の実施までに検討していくもの)7件、参考(今後の取組みの参考とするもの)7件、その他(素案以外についての意見や上記以外の取扱いを行ったもの)8件となっている。

 反映された意見は、いずれも公立高校と私立高校の入試日程の実施時期に開きがあることを指摘したもの。公立高校の入試日程を少しでも早め、2月末には進路が決まり、3月に卒業を迎えられるスケジュールを提案する意見だった。熊本県は、意見に対し、現在1月下旬からスタートしている私立高校の入試について、私立高校と調整を行っているとし、公立高校の入試時期について「私立高校と日程調整を行い、改めて2024年度中に決定する」という文言を素案に追記したとしている。

 そのほか、29件すべての意見について県の考え方を示している。一覧は熊本県教育委員会のWebサイトから見ることができる。

《畑山望》

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