大学通信は2024年2月15日、全国の進学校の進路指導が評価する「改革力が高い大学ランキング2023」を発表した。3位に近畿大学、4位に東京大学、5位に立命館大学がランクイン。1位・2位は大学通信のWebサイトより確認できる。
ランキングでは、全国の進学校645校の進路指導教諭が勧める「改革力が高い大学」を調査。各項目ごとに5校を選んで順位をつけ、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイントとして集計している。
「改革力が高い大学」3位は、258ポイントを獲得した近畿大学。長期ビジョン2030では「時代の変化に対応し、選ばれる教育機関であり続ける」ことを掲げ、「常に革新的である」「社会の役に立つ」「期待され応援される」の3つを行動指針にあげている。中期計画には「学生の満足度向上を意識した教育および各種サービス等の提供」と明記し、入試のネット出願への移行や、国際学部（2016年開設）での「ベルリッツ」の語学学習プログラム導入に加え、すべての学生・教職員に「Slack」の利用を拡大するなど日本初の試みを実践。改革を続ける姿勢は受験生からも高く評価され、一般選抜志願者数は2023年度まで10年連続で全国1位を誇る。
4位は、170ポイントを獲得した東京大学。同大は、2017年6月に指定国立大学法人として指定。2030年度を目途に「地球と人類社会の未来に貢献する『知の協創の世界拠点』の形成」を構想に掲げる。2023年12月1日には、国内大で初となる研究評価に関するサンフランシスコ宣言（DORA）への署名を発表。2024年4月には、ロゴマークを一新し、東大のブランド価値を可視化した。また、2027年秋には、国内外から才能豊かな学生を呼び込む文理融合型の新教育課程「College of Design（仮称）」を創設する方針も固めるなど、教育と研究の両面で全学的な改革を推進している。
5位は、122ポイントを獲得した立命館大学。同大は中期計画「R2030チャレンジ・デザイン」において、「新たな価値を創造する次世代研究大学」「イノベーション・創発性人材を生み出す大学」の2つの柱と3つの重点目標を掲げる。4月1日には、これに基づき、大阪いばらきキャンパス（OIC）に学生たちの挑戦心をかき立てる新拠点「TRY FIELD」の運用を開始。デジタルとクリエイティブが融合する新たな学びを展開し、誰もが挑戦できる場を提供する。
改革力が高い大学ランキング2023のトップ10には、私立大学6校、国立大学4校がランクイン。大学通信のWebサイトでは、1位・2位の大学について、ランキング結果に結びついた分析も含め紹介している。
改革力が高い大学ランキング2023「全国版」1位は？
