経済的に困難な家庭の7割、夏休みのお出かけが減った

 カタリバは2024年7月22日、同社が支援している経済的に困難な家庭などを対象に実施した、夏休みのお出かけについて調査結果を発表した。経済的に困難な家庭で「旅行・観光」の予定があるのはわずか1割程度など、夏休みの実態が明らかになった。

生活・健康 小学生

advertisement

経済的に困難な家庭を対象とした今年の夏休みの体験機会に関する調査
経済的に困難な家庭を対象とした今年の夏休みの体験機会に関する調査 全 5 枚 拡大写真

 カタリバは2024年7月22日、同社が支援している経済的に困難な家庭などを対象に実施した、夏休みのお出かけについて調査結果を発表した。経済的に困難な家庭で「旅行・観光」の予定があるのはわずか1割程度など、夏休みの実態が明らかになった。

 調査は2024年6月20日~27日、小学校4年生から高校3年生までの子をもつ世帯を対象に実施。経済的に困難な家庭に対してオンラインで支援を行うカタリバの「キッカケプログラム」を利用している147世帯と、利用者ではない250世帯で分けて集計した。

 最初に、夏休みの「お出かけ」予定の有無について質問したところ、経済的に困難な家庭は「なし」が68.7%、一般家庭は56.4%で、約12ポイントの差がみられた。

 物価上昇による夏休みのお出かけ機会の変化について尋ねると、経済的に困難な家庭の約65%が「減った」と回答。そのほかの家庭で「減った」と回答したのは23.6%で大きな差があり、経済的に困難な家庭のほうが物価上昇の影響をより多く受けていることがわかった。

 夏休みの「お出かけ」の内容について、大きく差があったのは「旅行・観光」に行く人の割合。そのほかの家庭で「旅行・観光」を選択した人は3割強だったのに対し、経済的に困難な家庭では1割程度にすぎなかった。

 また、夏休みの子供に関する不安の有無について尋ねると、経済的に困難な家庭では79.6%が「ある」と回答。そのほかの家庭で「ある」と回答したのは43.6%で、大きく差が開いた。不安の具体的な内容として、食費・光熱費の心配や、お金がないため周囲と比較して体験にお金をかけてあげられない、という声があげられた。

 なお、これらの調査結果を受け、カタリバでは「キッカケプログラム」を利用する子供たちを対象として、夏休み期間(8月5日・8月19日)に体験機会を提供するイベントを実施。旅行・観光に行ける人が少ないという結果を受け、参加者の半数以上は地方在住者とし保護者と共に東京に招待するという。

《木村 薫》

advertisement

【注目の記事】

この記事の写真

/

advertisement

特集