難関中学に通わせる鍵は…偏差値60超中学生の保護者調査

 Amazonは2025年4月、偏差値60以上のいわゆる「難関中学校」に通うまたは通っていた子供を持つと申告した保護者206名を対象に「子供の教育に関するアンケート調査」を実施した。調査の結果、半数以上が「思考力」と「コミュニケーション能力」を最重視していることがわかった。

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子供にもっとも伸ばしてほしい力は?
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 Amazonは2025年4月、偏差値60以上のいわゆる「難関中学校」に通うまたは通っていた子供を持つと申告した保護者206名を対象に「子供の教育に関するアンケート調査」を実施した。調査の結果、半数以上が「思考力」と「コミュニケーション能力」を最重視していることがわかった。

 調査は、偏差値60以上の中学校に通う子供を持つと申告した保護者206人を対象に実施した。調査期間は2025年4月4~5日。

 「子供にもっとも伸ばしてほしい力」を聞いたところ、半数の保護者が「思考力」とあげており、自分で考える力を伸ばしてほしいということがわかった。さらに「『子供に伸ばしてほしい力』の構築につながった、またはつながると思う教育方法はなにか」という問いに対し、「思考力」の構築につながった、またはつながると思う教育方法として、過半数の保護者が「読書習慣をつける」と回答した。

 「思考力」や「コミュニケーション能力」「行動力」「想像力」などの力を伸ばしたことにより、「将来どんな大人になってはしいか」という質問には、「社会で円滑にコミュニケーションが取れる人になってほしい」(71.4%)がもっとも多く、続いて「問題解決能力を身に付けてほしい」(51.5%)が2番目に多い結果となった。これらの結果から、「思考力とコミュニケーション力の両立を重視する」傾向があると考えられる。

 「子供に伸ばしてほしい力」の中から「思考力」の構築につながった、またはつながると思う教育方法として、56.8%が「読書習慣をつける」と回答した。一方、本のジャンルの調査では、「どのジャンルを与えたら子供に受け入れられ、学びに繋がりましたか?(繋がると思いますか)?」という質問に対して、もっとも多く選ばれたのは「学習漫画」(53.9%)で半数以上を占めた。また、学習漫画に限らず図鑑や読み物、娯楽漫画、なぞなぞ、クイズ本など子供に受け入れられ学びに繋がった、または繋がると思うジャンルについて、その理由としては「カラーでわかりやすく、子供が飽きずに読むことができた」「ストーリー性があり、夢中になって読み進められた」「クイズやなぞなぞなど、遊び感覚で学べた」といった回答が多く集まり、「子供の興味を惹きつつも学びにつながる」本が好まれる傾向にあることもわかった。

 また、「デジタルデバイスを教育ツールとして使用する際の用途」について聞くと、「動画・映像学習」が50%、「読書」が29.6%、「インタラクティブ教材・ゲーム学習」と「辞書」がそれぞれ26.2%という結果となった。約3人に1人が電子書籍の用途に使用しているという結果が出ており、デジタルデバイスが子供の教育に活用されている傾向があることもわかった。

 一方、「子供の教育に積極的に投資したいとは考えているものの、何に投資をするべきか悩んだことがある」と回答した保護者は70.4%にのぼる。「教育投資に関するもっとも大きな悩み」について聞くと、「費用対効果が見合うか不安」が37.9%、「身に付けたい力を伸ばせる教育がわからない」が27.7%という結果に。教育に積極的に投資したいと考える保護者は多く、約4人に1人が教育費に年間50万円以上をかけている一方で、約7割の保護者は「現状の教育費の使い道が最適であるか不安になることがある」と回答した。子供に教育の機会を与えたいが、実際にどの分野に費用をかけるべきか、どの教育を選択するべきかといった判断が難しいという現状が浮き彫りになった。

 親野智可等氏は「AIや生成系ツールの進化により、『知識が多い』だけでは役に立たない時代が到来しました。子供に求められるのは、与えられた問いに答える力ではなく、“問いを立てる力”です。言い換えると“自分がやりたいことや追究したいことを自分で決めて実行する力”です。そこで教育投資においても重要になるのが、“保護者の想い”より“子供の興味”を優先することです。そうすれば、子供自身が主体的に取り組めて、意欲も継続するので結果的に投資効果も高まります。その点で『読書』は、本人が夢中になれる本を選べる自由度が高いので、最適解といえます。興味のある本を楽しみながら読む中で、読解力、論理的思考力や想像力、表現力、そして追求力が自然に育まれます。Amazon Kids+は、子供が興味を持てるところから学び始めることができ、Kindleはその体験を深めるための良い読書体験を提供します。知識を詰め込むのではなく、子供が『学びたくなる』環境を整えることこそが、思考力を育む第一歩です。読書を通じて、子供が自ら考える楽しさを知る機会を増やしてみてはいかがでしょうか。」と述べている。

《吹野准》

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