キュービックが運営する中学受験総合情報メディア「ツナガル中学受験」は、中学受験における転塾に関する調査結果を発表した。調査によると、転塾経験者の志望校合格率は62.79%で、未経験者の80.97%と比較して約18%低いことがわかった。また、中学受験生の約4割が転塾を経験している実態も明らかになった。
調査は、過去5年以内に中学受験(一般入試)を経験した子供の保護者313名を対象に、2025年7月25日から8月7日にかけてインターネットで実施された。
調査結果によると、中学受験生の41.20%、およそ10人に4人が転塾を経験していることがわかった。進度や講師があわない、成績が伸び悩むなどの理由で塾の変更を検討する家庭は少なくないが、実際に転塾は珍しい選択肢ではないことがうかがえる。
転塾を経験した家庭にそのタイミングを尋ねたところ、「5年生」が44.19%ともっとも多く、ついで「6年生」が23.26%、「1~3年生」が17.05%となった。
5年生は授業のコマ数増加や難易度の上昇など、学習負担が大きく変化する時期である。また、志望校を本格的に見定め、現状の学力とのギャップが明確になる時期でもあるため、子供のレベルにあった塾への切替えのタイミングとして決断する家庭が多いと推察される。
調査では、転塾の有無による志望校合格率の違いも明らかになった。「転塾しなかった子供」の合格率が80.97%(184人中149人)であったのに対し、「転塾した子供」の合格率は62.79%(129人中81人)と、約18%の差が見られた。
「ツナガル中学受験」編集部では、この差が生まれる背景にはおもに2つの要因が考えられると分析している。
1つ目は、転塾を検討するきっかけが「成績不振」であるケースだ。もともと学力的に苦戦していた子供が「転塾した」グループに多く含まれている可能性が考えられる。
2つ目は、「転塾先とのミスマッチ」が発生しているケースである。「合格実績が良い」「有名な講師がいる」といった理由だけで転塾を決めたものの、新しい塾の授業スピードや学習環境が子供にあわず、転塾が裏目に出ている可能性も指摘している。
同編集部は、転塾という行動そのものが合格率を左右するのではなく、「なぜ転塾するのか」「その環境が本当に子供にあっているのか」を見極める決断の内容が重要であるとしている。
調査結果について、「ツナガル中学受験」編集部は「今回の調査では、転塾そのものはレアケースではないものの、合格率にはそれなりの差が見られるなど、転塾を検討されている親御さんにとってはより悩みを深める結果になってしまったかもしれません。改めて、小学生のお子さんにとっても、親御さんにとっても、大きな環境変化をともなう転塾は難しい決断だと痛感しました。転塾を検討する理由はさまざまあると思いますが、ここまでの道のりを振り返る良い機会だととらえて、ぜひ前向きにご家庭で話し合えたらいいなと思います。意外に、親が心配するほど子どもは問題を感じていないかもしれませんし、逆に、子どもが無理をしていることに気づくきっかけになるかもしれません。親子で話し合い、納得した選択なら、どのような結果になっても『やってよかった』と思えるはずです」とコメントしている。

