【大学受験】学習者中心の学びを実現する駿台のイノベーション「ICTマイスター制度」

 駿台予備学校はICTを活用した個別最適学習を本格導入し、2024年に「駿台ICTマイスター制度」を創設。生徒の可能性を最大化する体制を整えている。その効果や新コース「プレミアムサポート3教科徹底コース」などについて話を聞いた。

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駿台予備学校 教学マネジメント部主任・大出拓実氏
駿台予備学校 教学マネジメント部主任・大出拓実氏 全 6 枚 拡大写真

 難関大学への合格者を数多く輩出している駿台予備学校(以下、駿台)は今、「究極の個別最適学習」をキャッチコピーに掲げ、“受験指導のアップデート”を本気で加速させている。

 その象徴が、2024年度に創設された独自の資格認定制度「駿台ICTマイスター制度」だ。単なるツール導入にとどまらず、指導者自身がICTを戦略的に使いこなして、生徒の可能性を最大化できるよう駿台職員を育成するというもので、人とテクノロジーの両輪で教育の質を底上げしている。

 今回は、ICT活用戦略の中心を担う駿台予備学校 教学マネジメント部主任・大出拓実氏に、ICTマイスター制度誕生の背景や運用の実際、2026年度から始動する新コースについて聞いた。

ICTツールを与えるだけでは学力は伸びない

--2024年度に独自の社内認定制度「駿台ICTマイスター制度」が創設されました。その背景をお聞かせください。

 駿台では、コロナ禍に高卒生クラスでAIを用いた学習システム「atama+(アタマプラス)」を導入して以降、「従来の集団授業+ICT活用」という学習スタイルが一気に進化しました。ただ、ICTによる学習がいかに効率良く、効果的であると理解していても、なかなか生徒には伝わらないこともあります。対面授業ならば教室に行き、受動的に先生の話を聞いてノートを取れば学習が成立しますが、ICTを活用した学習では生徒自身が能動的に取り組む必要があります。生徒が「機械は自分のことをわかってくれない」と感じ、フラストレーションが溜まると、学習を続けにくくなるのです。「ICTツールを与えるだけでは学力は伸びない、人が関わってこそ」と考え、対面授業とICTの相乗効果による新しい学習の形を、より多くの生徒に提供し志望校合格に導きたい。これがまず「駿台ICTマイスター制度」創設に至った最大の理由のひとつです。

駿台予備学校 教学マネジメント部主任・大出拓実氏

 もうひとつの背景は、生徒に伴走する職員の全国的な指導力の底上げを図ることです。従来は「授業を担当する講師が経験を積めば指導力が向上する」という考えが主流でしたが、今、私たちは、生徒に接するあらゆる立場の職員のノウハウを整理・体系化することで、質の高い指導を行おうと考えています。新人や若手でも学びを続けるマインドがある職員を、これまで以上に評価できる組織へと成長していくことを目指しています。

ICTマイスターに必須の3要素

--現在、駿台ではどのようなICTツールを利用されているのでしょうか。

 おもに、AIを用いた学習システム「atama+(アタマプラス)」、英語発音矯正アプリ「ELSA(エルサ)」、記憶定着アプリ「Monoxer(モノグサ)」、独自開発の記述対策システム「S-LME(スルメ)」、質問アプリ「manabo(マナボ)」などを活用しています。それぞれが大学受験に有効なスキルを伸ばすために開発・活用されています。

--ICTマイスターに求めるスキルと心得を教えてください。

 まず重要なのは学習者を中心に置き、生徒の気持ちに共感することです。さまざまなICTツールによる新しい学習体験が生まれる中で、どの生徒に何が必要かを判断するには、その生徒の性格や得手・不得手などの把握が必要です。それを理解したうえで、対面授業との相乗効果も含めてアドバイスを行うのがICTマイスターの役割です。

 次に、やはり各教科の学習の優先度、大学受験のコーチングに必要なスキル・知識といった指導の土台づくりも欠かせません。ICTツールだけでなく、各教科の学習の優先度や文系・理系、国公立大・私立大と幅広い大学受験の知識を、ICTマイスターがアップデートしながら生徒に案内できることが必要です。

 3つめに大事なのは、生徒と直接関わる中での対話力です。あらゆる相談や意見に対しての判断力や聞く力、話す力がなければ、現場で生徒に指導することは難しいと思います。

--ICTマイスターは現在、何名いらっしゃるのでしょうか。

 今年度の合格者は25名で計48名になり、全国の駿台校舎で活躍しています。ICTマイスターが積極的に関わる校舎では、授業への出席率が向上し、生徒指導が行き届いていると感じています。

多岐にわたるコンテンツの提案を行う「駿台ICTマイスター制度」

--ICTマイスター制度導入の具体的な効果や手応えを教えてください。

 かつては問題集をやっても本当に学力が身に付いているのか、どのレベルで学習したのかなど、明確に把握できませんでしたが、ICTによって学習状況が可視化され、圧倒的に生徒とのコミュニケーションが取りやすくなりました。たとえば1週間の目標の80%まで進んだという数値がわかると、「来週は90%を目指そう」と具体的な声掛けにつなげることができます。ICTマイスターはさらに、生徒ひとりひとりの目標達成のため、科目・アプリの使用について踏み込んだアドバイスを伝えることができ、そのような生徒への質の高いコーチングの積み重ねが、ひとりひとりの第一志望合格への道のりを支えていると感じています。

--ICTマイスターから寄せられる活用状況や改善の声を、どのように全国の指導につなげているのでしょうか。

 ICTマイスターからは、具体的な使い方や改善点の要望など、数多くのフィードバックが寄せられています。今年度に寄せられたフィードバックは次年度のカリキュラムに反映されています。たとえば、高卒生クラスの朝学タイムで、ICTマイスターがELSAを活用したディクテーションを試したところ、生徒の反応がとても良かったため、すぐに他校舎にも共有しました。そうやって今後もICTマイスターの活用法をどんどんさらに吸い上げて、全国の校舎に素早く共有していきたいです。

徹底した個別最適化を図る新コース

--それぞれのICTツールは、具体的にどのような場面で活用されているのでしょうか。

 atama+は、AIが学習状況を分析して苦手な分野を洗い出すので、模試で間違えた内容の復習に活用できます。特に共通テストは科目が多く、1科目に割ける学習時間が限られる中、生徒自身が学習の優先順位付けをすることが困難な場合は、教科や単元を理解しているICTマイスターが、可視化された弱点から進めるようアドバイスを行います。

 ELSAは英語の音声を吹き込むと、AIが音素レベルで正しい発音かを分析し、フィードバックします。大学受験にスピーキング試験はありませんが、私たちは「自分が正しく発音できるものは聞き取ることができる」という学習体験からリスニングの向上につながることを説明し、積極的な活用を促しています。

 Monoxerは、英単語・古文単語の記憶定着に毎日利用してもらっています。特に高卒生は我々が「マイルール」と呼ぶ学習の習慣化を目指し、通学や朝学習の時間に、タブレットやスマートフォンで取り組んでいます。ICTマイスターは個々の学習状況を見ながら、生徒ひとりひとりがマイルールを実践できるようフィードバックしています。

 S-LMEは、数学・英語・化学の授業で生徒が一斉に問題を解く際などに活用し、講師は生徒の正誤状況を見て講師が解説を行います。ICTマイスターは生徒ひとりひとりの科目や普段の学習習慣を総合的に把握しており、講師に指導ポイントを共有するなど、対面授業に生かせるよう連携を密にしています。

 manaboはオンラインでいつでもどこでも質問ができ、リアルタイムで個別指導の形で答えてもらえるアプリです。特に学校生活が忙しい高校生にとって、自宅からでも質問できるこの仕組みは大好評です。

--多彩なICTツールを活用した新しいコースが誕生するそうですね。その概要をお聞かせください。

 2026年度から関東の一部の校舎で高卒生向けの「プレミアムサポート3教科徹底コース」を設置します。文系ならば英語・国語・歴史、理系ならば英語・数学・理科1科目といった組み合わせで、たとえばMonoxerを英単語や古文単語だけでなく、他の教科にも積極的に利用して記憶の定着を図るなど、ICTを通じて得られるデータから学習計画を綿密に立ててアドバイスをしていきます。

 高校生のときに勉強がうまくいかなかった、自分だけではなかなか学力が伸びないという生徒に向けて、私たちがICTと授業をうまく組み合わせ、どうしたら成果が出せるかをガイドすることで、「これならばできる」という手応えとさらなる向上心を感じながら勉強してほしいと思っています。

 さらにこのコースでは、「モモスタ」という駿台生全員が利用できるICTコンテンツも取り入れます。モモスタとは問題網羅スタディの略で、従来のICTコンテンツより直感的に操作しやすい点が特長です。6,000本以上の映像授業+幅広いレベル、教科をカバーする32,000問以上の問題で、授業中の小テストから共通テストまで様々な場面で対応できるように設計されています。

左:ICTマイスターが利用するMonoxerの管理画面。生徒ひとりひとりの記憶度、学習状況などを把握できる。右:生徒用のMonoxer利用画面。個別に学習計画を立てたり、記憶状況を確認したりしながら、学習を進めることができる

 解説動画と演習問題がセットになっていて、1単元でおよそ30分、問題を解くだけならば15分から20分で終わるようになっています。スピーディーにこなすことで、共通テスト対策、苦手な単元を繰り返し解くことで原理原則が抜け漏れなく身に付きます。モモスタの使用は、ICTマイスターが生徒ひとりひとりに効果的な活用の仕方をアドバイスしていきます。

--受験を控える保護者の方々へのメッセージをお願いします。

 大学受験はさまざまな情報があふれていますが受験戦略を意識しすぎず、「手がでなかった問題が解けるようになった」という成功体験を着実に積み重ねていくことが大切です。その積み重ねこそが、最終的な成績向上と進路実現につながります。そのため受験科目をどう学ぶのか、ICTコンテンツをどう使えば良いのか、志望校合格までの道のりをICTマイスターだけでなく、学習コーチ、進路アドバイザーが全員で丁寧に指南していきます。

 私たちは教育のプロとして、生徒ひとりひとりの人生がより豊かなものになるよう、その可能性を最大限に伸ばすことが使命だと思っています。ICTの活用によって、新しい学習体験をより多くの高卒生・高校生へ届けることで、従来の学習法では想像できなかった成長につなげていけると自負しています。

--ありがとうございました。


 駿台の「ICT×人」は質の高い授業との相乗効果を生みながら、生徒の自己効力感を育み、将来の学習観の形成にまでつながる。第一志望合格は終わりではなくはじまり。駿台での学習経験は、その学びと進路実現を強力に後押しするだろう。

駿台予備学校 高卒クラスに新コース誕生!
「プレミアムサポート3教科徹底コース」
第一志望は、ゆずれない。
駿台予備学校

《佐久間武》

佐久間武

早稲田大学教育学部卒。金融・公共マーケティングやEdTech、電子書籍のプロデュースなどを経て、2016年より「ReseMom」で教育ライターとして取材、執筆。中学から大学までの学習相談をはじめ社会人向け教育研修等の教育関連企画のコンサルやコーディネーターとしても活動中。

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