川野小児医学奨学財団は、小児医学を志す医学生および小児医学研究に従事する大学院生を対象とした2026年度奨学金給付の申請受付を、2026年4月1日から開始する。月額7万円を返済不要で給付し、ほかの奨学金との併用も可能だ。
同財団は、小児医学・医療・保健の発展のため、小児医学研究者への研究助成や小児医学を志す医学生への奨学金給付などを行っている。理事長は川野幸夫氏(ブルーゾーンホールディングス・ヤオコー代表取締役会長)が務める。
2026年度奨学金給付の趣旨は、小児医学界における将来の担い手の育成や輩出を支援することだ。対象は、埼玉県または千葉県の県内の高校を卒業し、日本国内の総合大学医学部、または医科大学で小児医学を志す大学生、および小児医学研究に従事している大学院生となる。
給付金額は月額7万円で、返済は不要。ほかの奨学金との併用も可能だ。応募資格を満たしていれば学年は不問となっている。給付期間は2026年4月から正規の最短修業年限までとなる。
奨学生には、給付金額以外にもメリットがある。同財団が主催するさまざまな奨学生向けプログラムに参加できる。2025年度には「医学生のためのコミュニケーション研修」や「医学生向けキャリアセミナー」などを実施した。
コミュニケーション研修は2025年9月6日に実施され、YOU企画代表の松田幸子氏が講師を務めた。表情・挨拶・返事といった基本的なマナーの再確認から始まり、話し方や声のトーン、状況に応じた話し方・聴き方を学ぶ、コミュニケーションの基礎を身に付けるための研修プログラムとなった。患者役・医師役に分かれ挨拶をする演習のほか、情報伝達のロールプレイングなども実施された。
キャリアセミナーは2025年9月26日に実施され、東京都立小児総合医療センター児童・思春期精神科医長の海老島健氏が講師を務めた。奨学生がこれからの医学界を担う人材として成長することを目的に、現役医師である同財団奨学生OBOGとの交流を通じたキャリア形成の機会を提供している。海老島氏は、学生時代の過ごし方やキャリア選択のきっかけ、児童精神科の魅力など、具体的な経験や学びを交えて話した。
2026年度は、9月に奨学生証書授与式、コミュニケーション研修、キャリアセミナーを実施予定。2027年3月にはメンタルヘルス研修を予定している。そのほか、事務局担当者とのWeb面談も実施予定だ。
同財団では、人から信頼され感謝される医師として成長することを願い、医学生のうちから身に付けたい医療現場で必要となる知識やスキルを学ぶ機会や、大学や病院の垣根を超えてネットワークを築く場を用意している。奨学金の給付に加え、これらの研修や交流を通じ、未来の小児医療を担う人々の成長を応援する。
同財団は、どんな志をもった人を求めているかについて、「奨学金は、小児医学における将来の担い手の育成・輩出を支援することを目的としており、子供たちの健康や成長を支える医師を目指す方を応援しています。奨学生のOBOGには、小児科医に限らず、産婦人科や救急科、さらには子供の健康や成長に関わる研究に従事されている方もいらっしゃいます」と説明している。
近年の物価上昇を考慮し、奨学生が安心して学業に専念できるように2023年度からは給付額を月額7万円に引き上げた。2025年度は18名の奨学生を迎え入れ、合計45名の奨学生に対して、総額3,756万円の給付を行った。
同財団は1990年から貸与型、2010年から給付型を開始し、2015年以降は給付型のみとなっている。2021年はコロナ禍の影響により給付額を増額した。
応募方法は、同財団Webサイト「奨学金給付」ページを確認のうえ、大学経由で指定の書類を提出する。応募受付期間は2026年4月1日から5月19日午後5時まで。

