楽しく話すことが中心の小学校の英語と、英語の仕組み(英文法や型)を学ぶ中学校の英語では、必要とされる力が大きく異なる。そのため、中学校で突然出てくる英語の仕組みに苦手意識をもってしまう生徒が多くいるのが現状だ。中学に入って英語につまずかないように、日本語と英語の違いから英語の仕組みをしっかり理解させ、小学英語から中学英語の接続をスムーズにすることが大切だ。
『小学校高学年から使える 英語でつまずかない本』の著者で人気塾講師の森圭示氏は、「日本語にはない「be動詞」という概念はなかなか掴みにくく、中学英語で最初につまずきやすい内容のひとつ」と言う。森圭示氏に、日本語の文と英語の文の語順とを比べながら、初めて文法を学ぶ子供にもわかりやすく解説してもらった。※本稿は『小学校高学年から使える 英語でつまずかない本』から一部抜粋・再構成したものです。
日本語の文と英語の文の語順
英語の文は、日本語の文と語順が大きく違います。日本語の文と比べながら英語の文を理解することで、「英語がよくわからない…」から「英語がわかる!」に変わります。
日本語の文と英語の文の語順の違いは、「英語では、主語のすぐうしろに述語(動詞)がくる」というところ。ここでは、日本語文節カードや英単語カードを並べて文をつくり、語順の違いを確認します。

英語はすべて主語のすぐうしろに述語(動詞)がきています。
日本語の文と英語の文の述語の違い
日本語の文は、述語に動詞が必ずしも必要ではありませんが、英語の文は、述語に動詞が必ず必要です。その違いをうめるはたらきをするのが「be動詞(ビーどうし)」です。
ここまでに学んだ、日本語の文と英語の文の述語の違いをまとめます。
●日本語の文:動詞のほかに、形容詞や名詞も述語になれる。
●英語の文 :述語には必ず動詞が必要。
日本語でも英語でも、述語のない文は存在しないけど、英語の文は述語に必ずbe動詞が必要。この違いを埋めるはたらきをするのが be動詞です。

日本語では形容詞も述語になれるけど、英語の文で述語になるのは動詞だけ。だから、英語の文に突然、be動詞「am」カードが出てきたのです。
「am」には日本語の訳が書いていないことに気が付くと思います。
be動詞のはたらきには、
➀be動詞をはさんで前とうしろが同じ状態「=」であることを表す
➁「ある・いる」など存在を表す
の2つがあり、今回は➀として使われているので、とくに訳す必要はありません。

英語の文の要素と主語を学ぼう!
ここでは、英語の文の要素と、文の要素の1つ「主語」について学びましょう。日本語の文と違い、英語の文では、命令文など一部の特別な場合をのぞいて主語は省略できません。
英語の文をつくるとき、文のパーツになる大切な語を「文の要素」と言います。英語の文の要素には、次の4つがあります。
主語 :「~は・~が」にあたる語
述語(動詞) :「どうする」や「=(イコール)」にあたる語
目的語 :「~を・~に」にあたる語
補語 :主語が何であるか、どんな様子かを説明する語
英語の文は、これら4つの文の要素で組み立てられています。

主語の分類とbe動詞
主語は、動作がだれの動きか区別する「人称」と、単数か複数かで分類できます。人称には、動作を自分(私)がする1人称、相手(あなた)がする2人称、自分と相手以外の人やもの(彼・それなど)がする3人称があります。主語のうしろにくるbe動詞は、主語によって次のように変化します。
1人称・単数( I:私は)→ am 1人称・複数(We:私たちは)→ are
2人称・単数(You:あなたは)→ are 2人称・複数(You:あなたたちは)→ are
3人称・単数(He:彼は など)→ is 3人称・複数(They:彼らは など)→ are
以上のように、どんなときにbe動詞を使い、どんなときに一般動詞を使うかを理解するには、英語が日本語とどのように違う言語なのか、英語をしっかりと身にる付けるには何が必要なのかを理解する必要があります。
ここを曖昧にせずしっかりと攻略して、中学英語を自分の得意科目にしましょう。
<著者プロフィール>
森圭示(もり けいじ)
1969年静岡県生まれ。東京理科大学大学院終了後、大手進学塾市進学院で長年にわたり英語をはじめ、算数・数学・理科を指導。その後、プロ家庭教師(指導科目:英語・算数・数学)を経て、現在は首都圏難関高校の合格率でずば抜けた実績を誇るZ会進学教室で教壇に立つ。そのわかりやすい授業で多くの生徒を合格に導くかたわら、高校入試数学研究所を独自に立ち上げ、数学・理科の力をつけるための情報発信を行う。著書は、ロングセラーとなった『中学校3年間の理科が1冊でしっかりわかる本』『小学算数の図形問題に1冊でしっかり強くなる本』(かんき出版)をはじめ、『塾で教える中学数学 塾技100(高校入試 塾技)』『塾で教える中学理科 塾技80(高校入試 塾技)』『中学入試算数 塾技100(中学入試塾技)』(いずれも文英堂)など多数。累計45万部以上の実績を誇る。


