共働き家庭の8割超「平日夜は時間が足りない」漢検調査

 日本漢字能力検定協会は、小学生の子供をもつ共働き家庭の保護者1,000人を対象にインターネット調査を実施し、平日夜における子供とのかかわりで重視することや工夫していることに関する結果を2026年5月に公表した。調査の結果、80%以上の保護者が子供との時間が十分に確保できていないと感じていることがわかった。

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80%以上の保護者が「平日夜、時間が足りない」
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 日本漢字能力検定協会は、小学生の子供をもつ共働き家庭の保護者1,000人を対象にインターネット調査を実施し、平日夜における子供とのかかわりで重視することや工夫していることに関する結果を2026年5月に公表した。調査の結果、80%以上の保護者が子供との時間が十分に確保できていないと感じており、最も重視する取組みは「規則正しい生活習慣づけのフォロー」である一方、したくてもできていないこととして「対話によるコミュニケーション」が最多となった。

 小学生の子供がいる共働き家庭の保護者1,000人に、平日夜に子供とのかかわりの中でやりたいことをする時間が十分にあるかを尋ねたところ、「やりたいことのために使える時間が足りない」と回答した人が80.1%にのぼった。「やりたいことはすべてできている」と回答した人は19.9%にとどまり、大多数の保護者が時間不足を実感していることがわかった。

 続いて、平日夜に子供のためのやりたいことに使える具体的な時間を尋ねたところ、もっとも多かったのは「2時間未満」(53.0%)で、ついで「2時間以上4時間未満」(36.4%)だった。半数以上の家庭が2時間未満という限られた時間の中で過ごしている実態が明らかになった。

 忙しい平日夜において、子供との時間をとるために何か工夫をしているかを尋ねたところ、50.5%が「はい」と回答した。具体的な取組みとして、日常の中で自然に会話の時間を確保する工夫や、ゆとりを生み出すための工夫が多く見られた。自由記述では以下のような回答が寄せられた。

 「一緒に家事をしたりお風呂に入ったり、とにかく共同作業をする。」(40代 男性)「作り置きをして平日の夕食の準備時間を短縮している。」(40代 女性)「やりたいことをホワイトボードに書いて子供と一緒に確認している。」(30代 男性)「一緒にお風呂に入る。学校の時間割を覚えておいて、今日は何をしたのかこちらから問いかける。」(30代 女性)「なるべくリビングで勉強できるようにして、困ったときに話がすぐできるところにいる。」(40代 女性)「残業を減らして早く帰宅できるようにする。」(40代 男性)「子供がいない間に掃除や買い物、食事の下ごしらえを済ませてなるべく子供との時間をとれるようにしている」(30代 女性)など。

 平日夜に子供に対して実際に行っていること(複数回答)を尋ねたところ、全体の83.7%が何らかの取組みを行っていると回答した。もっとも多かったのは「決まった時間の食事や十分な睡眠時間を確保し、規則正しい生活を送らせるようにしている」で54.9%が選択した。ついで「宿題のチェックや翌日の準備など、学校の学習のサイクルを崩さないようにサポートしている」(43.9%)が続いた。

 限られた時間の中では、宿題や勉強といった「学習サイクル」以上に、まずは子供が健康的に過ごすための食事や睡眠などの「生活習慣」を確保することの重要度が高いという実態がうかがえる。

 実際に取り組んでいることの中から「もっとも重視していること」を尋ねたところ、1位は「決まった時間の食事や十分な睡眠時間を確保し、規則正しい生活を送らせるようにしている」(35.5%)となった。2位は「学校での出来事やその時感じたことをじっくり聞いている」(23.2%)で、「もっとも重視すること」を選ぶ段階になると「対話によるコミュニケーション」がより上位にあげられる結果となった。

 もっとも重視している取組みを選んだ理由の自由記述では、アプローチは異なるものの、全体を通じて「子供の将来や健やかな成長の土台として不可欠だから」という保護者の思いが共通してうかがえる回答が多く寄せられた。

 「子供の成長や健康のためにいちばん重要であると考えているから。」(30代 男性)「遊び、勉強をしっかりできるようになるためには、生活リズムをしっかり整えていたほうが良いと思うから。」(40代 女性)「学校で何か困ったことや、トラブルなどがないかを読み取るため。」(40代 女性)「学業ももちろん大切だが、それよりも子供が日々感じたことを聞いてあげるほうが成長にとっていい気がするから。」(50代 男性)「子供の基本は学校なので学校のことを第一に考えて、宿題や準備などを優先してやらせるようにしている。」(40代 男性)「帰宅から宿題、明日の準備までのルーティンを定着させないと今後生活に困ってしまうので。」(40代 女性)「なるべく自分のことは自分でできる子になってもらいたい、という思いから。」(40代 女性)「本を読んだり話をしたりすることでいろいろな考え方に触れてほしいし、自分の世界を広げてほしい」(30代 男性)など。

 平日夜に子供にしてあげたいができていないことを尋ねたところ、1位は「学校での出来事やその時感じたことをじっくり聞いている」(26.4%)となった。対話によるコミュニケーションを重要と考えつつも、十分な時間が確保できていない実態が示された。2位は「宿題や勉強以外に会話や読書などを通じて、多様な情報に触れさせるようにしている」(25.9%)だった。

 また、平日夜に使える時間の長さによって「したくてもできていないこと」の回答に傾向の差が見られた。全体の約9割を占める平日夜の時間が4時間未満の層では「学校での出来事やその時感じたことをじっくり聞いている」が最多だった一方、4時間以上ある層では「あてはまるものはない」がトップとなった。平日夜に4時間以上のまとまった時間がある家庭では、時間的なゆとりがあり、やりたいことを網羅できている状況がうかがえる。

 子供にしたくてもできていないことがあると答えた757人にその理由を尋ねたところ、「時間がない」(56.0%)が最多となり、ついで「保護者自身が疲れているため」(43.6%)が続いた。一方、「子供との衝突を避けるため」といった心理的な理由を選んだ人は2割未満にとどまった。取組みができない背景には親子の関係性の問題ではなく、保護者の「時間」と「体力」という物理的なリソース不足が直接的に影響していることがわかった。

 日本漢字能力検定協会は調査結果に対し「本調査を通じて、多くの共働き家庭の保護者が、平日夜の限られた時間の中で子供と関わる時間を確保するために日々工夫している姿が浮き彫りとなりました。その中で宿題や勉強といった『学習サイクルの維持』以上に、食事や睡眠といった『規則正しい生活習慣のフォロー』が優先されるという結果が示されました。まずは、子供が健やかに過ごすための土台を守ることが最優先であり、そのうえで学習環境を築くべきであるという保護者の意識がうかがえます。また、現実には、やりたいことに使える時間が『4時間未満』となると、重視すべきと考えていた『対話によるコミュニケーション』も諦めざるを得ない状況に陥るというジレンマも明らかになりました。当協会は今後も、子供の成長を支える調査活動を継続し発信してまいります」とコメントしている。

 調査は2026年5月14日~15日にインターネットで実施。対象は共働き世帯で小学生の子供をもつ保護者1,000人(男性590人・女性410人)、調査エリアは全国。

《風巻塔子》

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