1か月に読書「0冊」21歳は紙の本62.3%・電子書籍78.1%

 文部科学省は2023年10月13日、2001年出生児を対象とした「21世紀出生児縦断調査」の第21回調査の結果を公表した。1か月の読書習慣は、紙の書籍(本)62.3%、電子書籍78.1%が「0冊」と回答。小学生4年生時の第10回調査と比較して、本を読まない割合が大幅に増加した。

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この1か月に読んだ書籍の数
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 文部科学省は2023年10月13日、2001年出生児(大学3年生相当)を対象とした「21世紀出生児縦断調査」の第21回調査(2022年)の結果を公表した。1か月の読書習慣は、紙の書籍(本)62.3%、電子書籍78.1%が「0冊」と回答。小学生4年生時の第10回調査と比較して、本を読まない割合が大幅に増加した。

 「21世紀出生児縦断調査(平成13年出生児)」は、2001年(平成13年)に出生した子供の実態や経年変化の状況を継続的に観察するため毎年実施しているもの。2001年から厚生労働省が実施し、2017年から文部科学省が調査を引き継いでいる。

 対象は、2001年1月10日~17日、7月10日~17日に出生した子供で、年齢は21歳(大学3年生相当)。調査対象者の現在の状況は、「大学」55.9%、「短期大学」0.7%、「高等専門学校」0.3%、「専修学校・各種学校」5.9%、「就職者」24.5%など。

 読書習慣として、この1か月に読んだ書籍の数を尋ねた結果、「0冊」と回答した割合は「紙の書籍(本)」62.3%、「紙の書籍(雑誌・マンガ)」51.9%、「電子書籍(本)」78.1%、「電子書籍(雑誌・マンガ)」57.3%と、いずれも半数以上を占めた。

 一方、「4冊以上」と回答した割合は「紙の書籍(本)」5.8%、「紙の書籍(雑誌・マンガ)」18.6%、「電子書籍(本)」6.1%、「電子書籍(雑誌・マンガ)」21.3%。小学4年生時の第10回調査と比較すると、本、雑誌・マンガとも「0冊」と回答した割合が大幅に増え、「4冊以上」と回答した割合が減少している。

 一方、学校生活の満足度について、前回の第20回調査と比較すると、「学校(クラス)の友人関係はうまくいっている」「教師との関係はうまくいっている」「授業の内容をよく理解できている」という質問に対して、「とてもそう思う」「まあそう思う」と回答した人の割合が増加。「学校の勉強は将来役に立つと思う」という回答に対して、「とてもそう思う」「まあそう思う」と回答した人の割合は減少した。

 1週間の生活時間(1週間の合計時数)において、「学校の授業(対面)」が6時間以上と回答した人は67.5%。「学校の授業(オンライン)」が6時間以上と回答した人は34.7%。学校の授業以外で6時間以上と回答した人の割合が高いのは、「アルバイト・定職」64.3%、「娯楽・交友」62.5%、「学校の授業の予習・復習」33.9%だった。

《奥山直美》

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