学校教育におけるデジタル教科書の位置づけと機能…JAPET
日本教育工学振興会(JAPET)では、11月18日に開催された「デジタル教科書・教材、情報端末WG」において同会が発表をした資料を公開している。このWGは一般には非公開だという。
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このWGは、今年5月から8月にかけて行われた文部科学省主催の「学校教育の情報化に関する懇談会」で提示されたビジョンの中で予定されていたものであり、一般には非公開だという。
JAPETの発表資料では、デジタル教科書とは、紙の教科書を電子書籍化したものや紙の教科書の代わりにデジタル教科書だけを使うといったものではないと主張。従来の黒板や紙の教科書と併用して、電子黒板や書画カメラを取り入れ、学習者が自ら情報を求めていく主体的な学習環境を教員の指導と連動させて作っていくというものだ。学校または家庭における、デジタル教科書を活用した場面の例について全体的なイメージをまとめている。
また、デジタル教科書に求める機能として、学習者用と指導者用の両方の立場から必要なものをピックアップ。学習者には、指導用デジタル教科書と共通で、教科書に沿った音声、写真、アニメーション再生などのマルチメディア機能のほか、統計値や地図などを常に最新の状態に保つもの、演習問題データベース等が記されている。
指導者用としては、教材カスタマイズ機能、学習者の手書き筆算の過程なども把握できる入力認識機能、関連資料へのリンク機能などをあげている。その他、教師が分析しやすいかたちで提示する学習者データの収集や児童生徒間コミュニケーション機能もあげられている。
なお参考として、韓国デジタル教科書モデル事業のなかの報告書「デジタル教科書効果性測定研究」と「デジタル教科書活用が学生と教師の健康に及ぼす影響分析研究」が記されている。
発表資料へはこちらから。
《前田 有香》
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