明大の「総合数理学部」、文科省が学部設置届出を受理

 明治大学は、2013年4月に「総合数理学部」を新たに開設すると発表。学部内に「現象数理学科」「先端メディアサイエンス学科」「ネットワークデザイン学科」の3学科を設け、文系の受験生の窓口も広げるという。

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明治大学、中野キャンパス
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 明治大学は、2013年4月に「総合数理学部」を新たに開設すると発表。学部内に「現象数理学科」「先端メディアサイエンス学科」「ネットワークデザイン学科」の3学科を設け、文系の受験生の窓口も広げるという。

 総合数理学部は、2008年に開設された国際日本学部に次ぐ明治大学10番目の学部。複雑かする現代社会問題に対し、数学的理論から導きだせる答えは、無数に存在するという視点から同学部の開設に至ったという。傘下に3つの学科を設け、あらゆる現象を解明する力と、新たな社会モデルを創造・発信する力を身につけた人材を育てることを目的としている。

 同学部の特徴は、数理科学と情報技術をカリキュラムの中心に位置づけた理系学部である一方、数IIICや理科を受験する必要がない3科目方式(国語・学国語・数学IAIIB)を全学部統一入試において実施することだ。数理科学に興味がある文系受験生を考慮した結果だろう。

 各学科においての目的も明確だ。現象数理学科では、あらゆる現象を数学で解明することを目的としており、動物や植物の模様や心臓の鼓動から、交通渋滞や天気などといった幅広い現象を数理モデルを使ったコンピューターシミュレーションで解明していくという。

 先端メディアサイエンス学科では、最先端メディアを創造することを目的としており、新しい発想ができる創造性ゆたかなな人材の育成を図る。ネットワークデザイン学科では、Webやメールのような既存情報ネットワークだけでなく、ネットワークを介した購買行動分析など、幅広い分野のネットワークシステムを学ぶことができるという。

 入学定員は、学部全体で260名。現象数理学科に80名、先端メディアサイエンス学科に100名、ネットワークデザイン学科に80名を予定している。同学部のキャンパスは、2013年4月にオープンする中野キャンパス。国際日本学部と複数の大学院研究科および研究機関が移転する予定で、中野駅から徒歩で通える距離だという。

 2013年にオープンする中野キャンパスでの新たな試みを含め、明治大学の今後が注目される。

《湯浅大資》

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