「49+41×23」の正答率65.6%…算数の意外な落とし穴
3項以上からなる四則計算(たし算、ひき算、かけ算、わり算)の問題において、かっこがある問題に比べ、かっこがない問題では正答率が低下する傾向にあることが、日本数学検定協会の調査により明らかになった。
教育・受験
学習
advertisement

日本数学検定協会は、2011年4月から2012年8月に実施された実用数学技能検定の7級・8級(小学校5年生・4年生程度)で出題された3項以上からなる四則計算について調査したところ、かっこがある問題「(a+b)÷c」に比べ、かっこがない問題「a+b÷c」の正答率が低かったという。具体的な出題例を挙げると、「(36―12)÷4」は正答率が98.6%であったのに対し、「49+41×23」は正答率が65.6%であった。
また、かっこがない問題の中でも「a×b―c÷d」型よりも「a―b×c」型や「a―b÷c」の問題の正答率の低さが目立ったという。具体的な出題例を挙げると、「32×14―56÷8」は正答率が84.7%であったのに対し、「71+29×18」は正答率が68.0%で左から順に計算した人は11.9%いた。
正答率が低い原因として、四則計算を行う際のルール「かっこがない問題の場合、たし算・ひき算よりかけ算・わり算を優先させる」を無視して左から順に計算を行ったとみられる。これらの傾向は、検定の実施時期によらず1年を通してみられ、文部科学省が8月に公表した「全国学力・学習状況調査」でも同様の報告がされている。このような単純な認識不足によるミスをなくすことが学習において重要という。
advertisement
【注目の記事】
関連リンク
この記事の写真
/
advertisement