高校での文理選択が進路意識を向上、高3からの分割が優位
国立教育政策研究所は6月11日、「中学校・高等学校における理系進路選択に関する調査研究」の最終報告を発表した。高校での文理選択について、コース選択のある学校の生徒の方が教科に対する好感度が高く、より高い学校段階へ進学を希望するようになる傾向が見られた。
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
同調査は、理系・文系進路選択に関わる課題を明らかにするため、全国規模の意識調査と学校訪問調査を実施。意識調査は、2011年9月に中学校485校の中学3年生6,410人と、高校488校の高校1年生33,071人および高校3年生33,127人の回答を得た。学校訪問調査は、2012年11月~2013年1月に中学校6校、高校12校、教育センター1か所を対象に実施した。
教科に対する生徒の好感度・重視度は、コース選択のある学校の生徒の方が高い傾向が見られた。また、進学面の意識については、コース選択のある学校の生徒の方が、より高い学校段階への進学を希望するようになる傾向が見られた。
教科の好感度や重視度は、2年時に選択して3年4月から分割した学校の生徒の方が、1年時に選択して2年4月から分割した学校の生徒に比べ、高くなる傾向にある。
これらの結果から、理系・文系のコース選択の有無や選択・分割時期については、教科に対する生徒の好感度・重視度や進路意識を培う観点で、コース選択を設けないよりも設けた方がメリットは多い。また、1年時に選択して2年4月から分割するよりも、2年時に選択して3年4月から分割する場合の方がメリットは多い、と同研究所では分析している。
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