東京都教委、実教出版の日本史教科書を不適切と判断
東京都教育委員会は6月27日、実教出版の教科書「高校日本史A」と「高校日本史B」に都教委の考え方と異なる記述があるとして、都立高校で使用することは適切ではないという見解を示し、高校に通知した。
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都教委では、2014年度に都立高校で使用する教科書178点について、学習指導要領の各教科の目標等を踏まえ、各教科書の特徴や違いが明瞭にわかるよう調査研究を行い、「高等学校用教科書調査研究資料」を作成した。
このうち、実教出版株式会社の「高校日本史A(日A302)」と「高校日本史B(日B304)」に、国旗掲揚・国歌斉唱について「一部の自治体で公務員への強制の動きがある。」という記述がある。これは、「入学式、卒業式等においては、国旗を掲揚するとともに、国歌を斉唱するよう指導することが、学習指導要領に示されており、このことを適正に実施することは、児童・生徒の模範となるべき教員の責務である。」とする都教育委員会の考え方と異なる。
2012年1月16日の最高裁判決で、国歌斉唱時の起立斉唱等を教員に求めた校長の職務命令が合憲であると認められた。これを受け、都教委は、2012年1月24日の教育委員会臨時会で都教育委員会の考え方をまとめ、委員総意の下、議決している。
都教委は、今後も各学校の入学式・卒業式の国旗掲揚・国歌斉唱が適正に実施されるよう、万全を期していくこととしている。こうした中にあって、実教出版の教科書「高校日本史A」と「高校日本史B」を都立高校で使用することは適切ではないという見解を示し、都立高校に周知するとしている。
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