HIV感染の子どもが13万人減少…ユニセフら発表
ユニセフは6月25日、PEPFARと国連合同エイズ計画とともに「子どものHIV感染に関する最新レポート」を発表した。アフリカの国々で子どもへの新たなHIVウィルス感染が減少していることが明らかになった。
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今回2回目の発行となるレポートでは、サハラ以南のアフリカ21か国での取り組み成果と今後の課題についてまとめている。2011年6月に国連の会合で「2015年までに子どものHIV感染を根絶し母親が共に生きるための世界計画」が発表され、2015年に向けて(1)新たにHIVに感染する子どもの数を90%削減すること、(2)エイズに関連する母親の死を50%削減することが主な目標に掲げられている。
2009年以降、サハラ砂漠より南にあるボツワナ、エチオピア、ガーナ、マラウイ、ナミビア、南アフリカ、ザンビアの7か国では、子どもたちの新たなHIVウイルス感染は50%削減された。また、優先的な取り組み対象となっているアフリカの21の国々で、HIVに新たに感染する子どもたちの数は13万人減少し、38%減ったという。
また、ガーナでは子どもの新たなHIV感染は2009年から69%減少し、南アフリカでも2009年と比べ、2012年に感染した子どもは2万4千人も減り、63%削減した。しかし、アンゴラでは、新たに感染する子どもが増加。ナイジェリアは、新たに感染する子どもが世界でもっとも多く、2012年にHIVに感染した子どもは約6万人と、2009年以降の進展は見られない。ナイジェリアで緊急対策が採られなければ、2015年までとの目標は、達成が困難とみられている。
さらにレポートでは、HIVに感染する子どもが減少するのに伴い、HIVの治療を受ける子どもの数が減少が想定されると述べられている。一方で、子どもたちが早い段階でHIV感染を確認する診断を受け、感染していた場合には、ただちにHIV母子感染予防に必要な抗レトロウイルス薬による服薬を始められるように、早急に改善策をとる必要があると指摘している。
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