教育現場における3Dプリンターの利活用、広がる学びの可能性
教育現場での3Dプリンターの活用が注目されている。政府も「世界最高水準のIT社会の実現」に向け、IT教育推進ツールのひとつとして3Dプリンターの導入支援について言及するなど、教育ICTのツールとして認識されている。
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3Dプリンターは、米国のオバマ大統領も注目しており、STEM教育(科学・工学・エンジニア・数学)のさらなる向上ために約1,000校に導入するという。日本国内でも、児童生徒のデザインやプログラミング能力の向上だけでなく、子どもたちを積極的に授業に参加させるツールだと注目されている。
従来は、紙や画像でしか見ることのできなかったものを具現化することで、子どもにとってより理解しやすくなり、学習意欲の維持と向上につながることがメリットのひとつ。平面図、立面図、断面図など2次元ではイメージが難しい図形でも、3Dプリンターで印刷することによって、手にとって実際に触ることができるようになる。
また、3Dプリンターを利用するに当たり必須となる3DデータをWebサイトで無料提供しているところもあるという。しかし、独自で考えたデザインを印刷するためには3DCADや3DCGといった専門的なソフトウェアを用いたデータ作成が必要となるため、自在な活用には課題が残る。
しかしながら、3Dプリンターは大学での建築物のモデルや立体地図の印刷、製品デザインのサンプルの印刷など、幅広い研究分野ですでに活用されており、今後手軽さが増すにつれてさらに多くの大学・研究分野への普及が期待される。また、小中学校や高等学校、一般家庭に普及することで図画工作や美術の授業での活用や、子どもがブロックを組み立てるように思い描いたものを3Dで印刷するなど、ものづくりへの好奇心をかきたてる高度な知育玩具としての効果も期待されているようだ。
《木村 厚美》
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