iPad導入から2か月、授業内外での生徒への影響…桜丘中高
桜丘中学・高等学校は、2014年の新入生からiPadを利用した授業を前提に学校指定のiPadを導入。教員や生徒が授業でどのように活用しているのか、全国から多くの教育関係者を招き、公開授業を通じた活用事例紹介を行った。
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
この日は、中学の地理と英語、高校の数学、化学、英語の公開授業が行われた。また、クラブ活動やホームルームでの活用事例も紹介され、授業以外で生徒たちがどのようにiPadを使っているのかも注目された。
数多く公開された授業の中、今回は中学1年生の地理と高校1年生の化学の授業を取材、その様子や公開授業後の質疑応答についてレポートする。
◆通常の授業に自然に取り入れられるタブレット
藤岡和宏教諭による中学1年生の地理の授業の内容は、気候風土の違いによる住宅の構造・形・材料の違いについて学ぶものだった。授業の前半は教科書、プリント、板書を中心に進められ、生徒はノートをとりながら普通に授業を受ける。この時iPadはしまわれたままの状態だった。
授業の内容が、住宅から食物に移ったときがiPadの出番だった。食物はその土地の気候・風土だけでなく宗教によっても変わってくるため、その例としてイスラム教とヒンドゥー教をあげ、藤岡教諭は生徒にイスラム教についての画像検索をさせた。続けてGoogle Earthでメッカのカーバ神殿の位置と神殿の写真などを検索させながら、イスラム教や他の宗教との関係などを学習していた。検索エンジンは特に指定せず、Google、Yahoo! JAPANなど生徒ごとに好きな検索エンジンを利用していた。
◆iPadとプロジェクターを効果的に利用
宮崎学教諭が担当する高校1年生の化学の授業では、化学反応とイオン化傾向について。宮崎教諭の授業はプリントをベースに行うため、学習内容についてのプリントが配布されていた。このプリントはPDFでも配布されており、生徒のiPadにもダウンロードされている状態で授業は進んだ。
板書でも黒板に投影したプリントを活用し、投影されたプリントの空欄部分に先生が板書で答えやポイントを書き込んでいく。生徒はそれを見ながら、自分の紙のプリントの空欄を完成させたり、iPad上のPDFファイルにテキスト入力や手書きメモなどの機能で書き加えていく。紙に書き込むかPDFファイルを利用するかは生徒の好みに任せられており、中には手書きで書き込んだプリントやノートをタブレットのカメラで撮影し、画像データで管理している生徒もいるという。
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