世界70か国から75名の若者がニューヨークに集結、国連が抱く理想の若者像
国際連合「文明の同盟」(UNAOC)と世界60ヶ国以上で語学学校を展開するEFは8月18日、世界中から集まった75名の若者を対象にニューヨーク州で実施するサマースクールを開講。日本からは、早稲田大学の大学生とカタール大学の大学院生2名が約1週間のプログラムに参加する。
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
UNAOCとEFのサマースクールは、国際問題に高い意識と関心をもつ世界中の若者(18~35歳)を対象にニューヨーク州で実施されるプログラム。8月18日から22日までの5日間、セミナー、ワークショップ、ディスカッションなどを通じて国際問題に対するアプローチ、解決策などを考え、共有する場となっている。異なる背景や経験をもつ若者たちが、共有の課題をもとに国境を超えた連携を図ることを目的としている。
UNAOCは、元国連事務総長のコフィー・アナン氏によって2005年に設立された国連機関。国、人種、コミュニティの枠を超えた異文化理解および協力の促進を目指しており、人びとを隔てる言語、文化、地理的条件という壁を壊すことを目標に語学学校を展開するEFと理想が一致したことからサマースクールが実現した。
今回が2回目の開催となるサマースクールの参加応募者数は約10万人に上ったという。応募者には、高度な英語能力だけでなく、国際問題に対する献身的姿勢、大学、NGO、NPOなどの既存組織における活動実績、世界市民としての責任感などが求められる。約10万人の応募者の中から選ばれたのは70か国以上からの75名、能力と実績の両方をもつ厳選された若者たちが、ニューヨークに集結した。
UNAOCのディレクター、マシュー・ホーズ氏はサマースクール開講の挨拶にて、10万人中の75名に選ばれたということに誇りをもち、責任感をもって5日間のプログラムに取り組んでほしいと参加者に訴える。ホーズ氏は、国際問題に対する若者たちの意見や経験はこれまで以上に国際社会で求められていると話す。これからの未来を背負う世代として、若者層が考える課題を国際社会で表面化してほしいと抱負を語った。
EFランゲージ・センター最高責任者のエバ・コッカム氏は、異文化間で互いに助け合っていかなければならないのが現代社会だとしたうえで、現在の国際的な課題を解決するためのスキルを、活発な意見交換を通して参加者に体得してほしいと話す。サマースクールを通じて得たスキルやネットワークを自国に持ち帰り共有することで、それぞれの活動をより効果的なものにしてほしいとコメントした。
サマースクールは、ニューヨーク州タリータウンにあるEFニューヨーク校で行われている。20日にはニューヨーク市内の国際連合本部ビルでのパネルディスカッションも予定されている。
《湯浅大資》
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