赤レンガのiPhoneケース展、親子向けiPadワークショップも
9月13日から15日までの3日間、横浜赤レンガ倉庫でiPhoneケース展が開催された。同時に実施された親子向けiPadワークショップでは、大阪大学で実際に行われている語学授業をもとにした家庭でのiPad活用方法が紹介された。
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小池氏は、続いてブロックを組み立てるような感覚で手軽にアニメーションやゲームのプログラミングを学ぶことができるアプリ「ピョンキー」を紹介。マサチューセッツ工科大学(MIT)のメディアラボが開発した子ども向けプログラミング言語学習環境「Scratch(スクラッチ)」は、これまでもパソコンでの活用が注目されてきたが、「ピョンキー」としてiPad環境でも体験することが可能になったという。
小酒井准教授、小池氏に続いてワークショップに登場したのは大阪大学でドイツ語を教える岩居教授。大学のドイツ語クラスで実際に行われているiPadを活用した学びのスタイルを応用し、複数のアプリを活用することで親子で楽しみながら英会話が学べるiPad活用方法を紹介した。
岩居教授は、大学でドイツ語を教えるに当たり、すべての学生の発音を聞いたうえでそれぞれにアドバイスをすることは不可能だと話す。そこで学生に1人1台のiPadを持たせ、既存のアプリを活用した学生同士の主体的な学び合いをテーマに授業を展開しているという。
今回のワークショップでは、親子での英会話学習をテーマにアプリ「Word Wizard」をピックアップ。画面に表示されたアルファベットを入力すると、ネイティブ発音が確認できるアプリだが、アルファベットそれぞれの発音だけでなく、単語や文章も発音してくれるところが使いやすい。ネイティブ発音を復唱することで正しい発音を学ぶことができるという。
「Word Wizard」を使って、言いたい単語や文章の発音を学んだ後は、自分の発音をマイクで録音する。音声を文字化するアプリ「Dragon Dictation」を利用すると、録音した単語が文字として表示されるため、正しく発音できていない単語を確認することができる。「Word Wizard」と「Dragon Dictation」を交互に使うことで、ネイティブ並みの英語の発音を覚えていくことができるという。
発音できる単語や文章がいくつかできたら、ワークショップ参加者同士で英話を使った会話を始める。会話の内容は、「お名前は?」「何歳ですか?」「好きな色は何ですか?」などといった簡単なものだが、参加者それぞれが自然と発音を意識するようになるところが興味深い。
参加者は、会話のようすを互いに写真やビデオで撮影しながらプレゼンテーションアプリ「ロイロノート」を使ってスライドショーを作成。ロイロノートは、iPad内の画像や動画などといったコンテンツを順番に紐づけるだけでプレゼンテーションスライドを作成できるアプリで、学びの過程を記録することができる。学習履歴として活用できるだけでなく、スライドショーを楽しみながら学びのアウトプットを形として残せることも大切だ。
岩居教授は、複数のアプリを活用することで英会話を効果的に学ぶことができることを紹介した。ワークショップに参加した保護者がアプリの活用方法を学ぶ一方で、子どもたちはアプリを通じて楽しみながら英語の発声練習を行っていた。「Word Wizard」と「Dragon Dictation」を使った発音の学習だけでなく、「ロイロノート」を使って学びをひとつの形にして楽しめることが子どもたちによい影響を与えているのだろう。
親子で楽しみながら、自然に英会話の学びに繋げるノウハウは、ワークショップ参加者のiPad・アプリの世界を広げたのではないだろうか。
《湯浅大資》
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