【被災地で学習支援】夢を叶える…大学生とキャリアプランを考える3日間
一般社団法人「子どものエンパワメントいわて」は被災した子どもたちにもう一度夢を描きなおしてほしいとの想いから学習支援活動を行っている。そして活動の一環として“スリーデイズ・プロジェクト”という企画が実施されている。
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
一般社団法人「子どものエンパワメントいわて」はこうした想いから、学習支援活動を行っている。そして活動の一環として“スリーデイズ・プロジェクト”という企画が実施されている。
スリーデイズ・プロジェクトとは、東京大学や早稲田大学のボランティアと提携し、3日間、被災地の子どもたちとの交流をはかるというもの。
同法人でコーディネーターを務める浅石裕司氏は、「学力向上や進学への“ヤル気”は、自分自身の夢や将来の姿を描くことからはじまると考えています。夢を描くことができると、元気になれる、ヤル気も出てくる。こういった流れをつくるところを(大学生の)みなさんにも協力してほしい」とボランティア学生に訴える。
一方ボランティア参加者のほうでは、運営側のこのような想いをどのように受け、行動に反映させているのだろうか。今回、9月16日~19日のスリーデイズ・プロジェクトに参加したボランティアのひとりに参加前と後にインタビューを行った。
インタビューに協力してくれたのは、東京大学法学部3年の滝口暉己さん。
◆長く寄り添う教育も必要だが、価値観に衝撃を与える“先生”がいてもよい
--被災地ボランティアに来るのは初めてという滝口さん。どのような経緯でこのボランティアに参加されましたか。
きっかけは法学部のホームページでみつけたことです。個人的な理由としては、自分は3年生になって就職活動などで社会を覗くようになり、大学の外を前より意識し始めて“日本のこと、震災のことをもっとよく知っておかなくては”と感じたからです。
また、時間が経つにつれて震災直後の姿がだんだんなくなっていくので、復興されていく過程を自分の目で見ておきたいと思ったことも理由にあります。
震災直後は、偉そうに聞こえてしまうかもしれないけれど、能力が活かせない1つの労働力にしかなれないんじゃないか、という点が僕の場合は嫌で、(被災地ボランティアは)しませんでした。
でも今回“学習”ボランティアというのを見つけて、自分の能力を活かしながらできる点に惹かれました。エゴかもしれないけれど、僕だからできることがあればいいな、と思っています。
--ありがとうございます。今言われた“僕だからできること”について。子どもたちにとって具体的にはどのようなかたちで役に立ちたいと考えていますか。
ボクの想像ではありますが、仮設住宅で暮らしている、この地域の子どもたちは外の世界からの刺激を欲しているんじゃないかとイメージしていて。そういう刺激や衝撃を与えられる存在になれたらよいと思っています。
子どもたちのことを本当に深く理解する、長く寄り添って教育する存在も必要な一方で、いきなりやってきて、自分の知らない価値観を滔々と語って。そしてどこかに行ってしまう。そういう、日常的ではないインパクトを与える交流があっても良いんじゃないかと思っています。
《北原梨津子》
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