“進振り”から“進選”へ…東大副学長、学生の主体性に期待
東京大学が2013年7月に決定した「学部教育の総合的改革に関する実施方針」について、濱田純一総長と学生が意見交換を行う会が10月15日に開かれた。学生から大学側へは、大学のあり方に対する学生からのアイディアが寄せられた。
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
理事・副学長を務める長谷川寿一氏は、こういった声が上げられることは大学の運営への主体性の表れと評価し、今後も学生の主体性に基づいた学校設計を目指していくと述べた。
その一例として「ずいぶん前から東京大学では“進振り”とよばれるものが行われているが、今後は“進路選択”に変えていってもよいのではないか」と提案する。
「進学振り分けってみんなフツーに言っているけど、すごい言葉ですよね」と長谷川氏。
「だって自分の選択を“振り分けられちゃうんですから」と笑う。
そのうえで、「テストの点数だけで、自分の興味とは関係なく“なんとなく自分のレベルだとこの学部”と決めてしまうのではなく、双方の主体性に基づいて、それを調整していく仕組みをつくりたい」と語り、医学部の局決めを理想例に説明する。
「学部を希望する者も“ここへ行きたい”という明確な意思をもって。また受け入れ側もそれを選ばなければいけないようなマッチングを模索したい」と語った。
「教育改革は地に足がつくまで5年くらいかかるとみている」と濱田総長と言うように、改革が具体化するまでの議論はこれから。学生の大学へのアピールによっては、長年の慣行だった“進振り”がカタチを変えることもあるのかもしれない。
《北原梨津子》
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