TEDxKids@Chiyoda、中高生が伝える未来へのアイデア
11月30日、東京都千代田区にある3331 Arts Chiyodaにて、今回で4回目となる「TEDxKids@Chiyoda 2014」が開催された。中高生のスピーカーやパフォーマーなど総勢20名が、プレゼンを行った。
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島根県津和野町にある左鐙(さぶみ)小学校を廃校から守りたいと訴えたのは、中学1年生の鈴木智也さん。同小学校は日本でも有数の過疎地にあり存続の危機にあるが、教師や地域の人と関わりながら質の良い少人数教育が提供されていると説明。ここから日本の将来を担う人材が出る可能性を述べ、経済的な理由で廃校にすることが日本の将来にとって本当に良いことなのか考えてほしいと語る。
一方で、廃校を避けるためには子どもの増加が必須だとし、過疎地にはファミリー世帯用の住居が必要だと訴える。自分にもできることを考えた結果、過疎地で眠る空き家をファミリー世帯用にリフォームするための資金調達を思いつき、現在ファンドレイジングを通して活動中だという。登壇後のインタビューで鈴木さんは、「緊張したが、自分の想いは伝えることが出来たと思う。地域の人が、飾らない言葉で話せばいいと言って送りだしてくれたことが一番励みになった」と満足気に語った。
言葉で想いを伝える中高生が登壇する一方で、イベントには同世代で活躍するパフォーマーも招かれた。世界大会で様々な新記録を更新中の中学生ブレイクダンサーShigekix、国内トップクラスの実力を持つ女子高生ヒューマンビートボクサーのRinka、優勝経験多数の高校生けん玉プレイヤーの小川大賀さんなどが登場し、世界の舞台を目指す高校生パフォーマーがそれぞれの技を披露した。
さらに、第一線で活躍する研究者や開発者、クリエイターなど大人のプレゼンターも登壇し、子どもたちが未来の社会で生きるために必要なアイデアや価値観について語った。
難聴者向けコミュケーションシステム「COMUOON」開発者の中石真一路氏、サイバー犯罪と戦う「ホワイトハッカー」の存在や重要性を訴えるBLUE代表取締役の篠田佳奈氏、クリエイティブ・ディレクターでライゾマティクス代表取締役の齋藤精一氏が、それぞれの体験をもとに、子どもたちが将来を描くためのヒントを語った。
最後は、お笑いコンビ「キング・コング」の西野亮廣氏が登場。逆風でも前進できるヨットの操縦を人生に例えて、「どんなイヤなことがあっても前に進んでほしい」とメッセージを送りイベントを締めくくった。
子どもたちが、新しい価値観や生き方に出会うことは難しい。だがTEDxKids@Chiyodaのイベントを通して、未来を語るプレゼンターの言葉やパフォーマンスに触れることは、子どもたちが将来を描くときのヒントになったのではないだろうか。
なお、イベント当日のTEDxTalk(プレゼンおよびパフォーマンスを記録した動画)は後日TEDが管理するYoutube チャネルとTEDxKids@Chiyoda公式WEBサイトにて公開される予定だ。
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