平成27年度教員採用選考、62県市が民間人を面接担当に採用…文科省調査

 文部科学省は1月30日、平成26年度に実施された平成27年度公立学校教員採用選考の実施方法を取りまとめ、公表。対象となった68県市のうち62県市が民間人を面接担当に起用、10県市が「教師養成塾」生を対象とした特別選考を実施していた。

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試験実施時期、採用内定時期
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 文部科学省は1月30日、平成26年度に実施された平成27年度公立学校教員採用選考の実施方法を取りまとめ、公表。対象となった68県市のうち62県市が民間人を面接担当に起用、10県市が「教師養成塾」生を対象とした特別選考を実施していた。

 同省は教員採用の改善に資するため、教育委員会の公立学校教員採用選考の実施方法について、毎年度調査を行っている。対象は、47都道府県・20指定都市・豊能地区(大阪府)のあわせて全68県市、実技試験や模擬授業・場面指導の実施状況、特定の資質などを持つ者への特別選考などについて調査している。

 教員採用のスケジュールでは、1次試験を「7月15日~21日」の日程で行う県市が25県市ともっとも多く、2次試験を57県市が8月に行っていた。採用内定の時期は54県市が「10月」としており、北海道は3月から10月に、群馬県は2月から10月に変更した。

 受験者の資質能力、適正を多面的に評価するため、筆記試験のほかに面接、実技、作文・論文、模擬授業などを組み合わせて採用選考が実施されている。平成27年度採用試験では、小学校の受験者に対し58県市で実技試験を実施。音楽(46県市)、水泳(44県市)、水泳以外の体育(48県市)が多かった。中学校では全68県市、高等学校では45県市で実技試験を実施しており、音楽、美術、英語、体育などが中心となっている。

 個人面接は全68県市、集団面接は54県市が実施し、62県市が面接担当者に民間企業の人事担当者や臨床心理士、保護者などの民間人を起用。作文、小論文試験は47県市、模擬授業は54県市、学校生活を想定した場面指導は40県市、指導案作成は17県市で行われていた。

 また、いわゆる「教師養成塾」生を対象とした特別選考は、10県市(埼玉県、東京都、神奈川県、京都府、大阪府、岡山県、横浜市、静岡市、岡山市、豊能地区)で実施。教職大学院修了者を対象とした特別選考は、5県市(山形県、愛知県、福岡県、北九州市、福岡市)で行われていた。

《黄金崎綾乃》

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