変わる英語教育、求められる英語スキルと保護者の役割とは
0歳児から小学校高学年のコースまで、子どもの成長に合わせたカリキュラムで定評のヤマハ英語教室が、このたび5月から、ネイティブ講師による「ヤマハイングリッシュアカデミー(Yamaha English Academy)」を開講する。
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なぜ今、こうした英語教育が必要なのか。ヤマハイングリッシュアカデミーの展開を開始するヤマハミュージックジャパン 事業開発部課長の山田邦憲氏と、同サービスを監修するブリティッシュ・カウンシル(British Council) 英語教育部門 ビジネスディベロップメント 部長の石井光彦氏に、日本における英語教育の現状と未来、保護者へのアドバイスなどを聞いた。
◆ネイティブ講師、さらに駅のそばという立地で展開
全国1,500か所で、28年間展開してきたヤマハ英語教室が教室運営の実績を生かし、新たに小学生に向けた新コースを開講する。この試みについて山田氏は「従来のコースは、日本人講師で展開していましたが、このコースでは当面ネイティブ講師がレッスンをするという、私たちにとって新しい取組みになります」と、語る。
ヤマハ英語教室の従来のコースは、主に0歳から小学校入学前までの新入会が約9割で、主に地域密着型で展開していた。それに対し、小学生以上のための新コース「ヤマハイングリッシュアカデミー」は、首都圏や大都市圏の駅に近い場所からアプローチしていくということが特色だ。2015年5月に吉祥寺と池袋の2教室からスタートし、5年後には首都圏を中心に60拠点の開設を目標としている。
「地域密着という従来の展開とは別に、新しいコースでは小学生以上のお子さまに、少し離れたエリアからでも通っていただけるよう、大都市圏の駅のそばという利便性の高い立地で展開していきたい」と山田氏は言う。
◆新コースの開講は、2020年を見据えた英語教育改革への布石
ヤマハイングリッシュアカデミーの特長は、「小学生からのグローバルイングリッシュ」をコンセプトとし、英国の公的な国際文化交流機関であるブリティッシュ・カウンシルの協力を得たコース展開ということだろう。それについて、ブリティッシュ・カウンシルは、ヤマハの理念と共通性を見出したうえで、現在のプログラムや指導クオリティを認め、信頼したからこそ、今回監修という形で恊働することになったという。
また、当面はブリティッシュ・カウンシルのネイティブ講師が指導を担当しながら、オリジナルプログラム開発や研修システムの作成に「監修」という立場で関わり、日本におけるブリティッシュ・カウンシルとしての理念や思想、目的も実現できると考えたという。
大きな転換期を迎えている英語教育。小学校5年生からの英語教科化を2020年度までに進め、さらに中学以上の英語もオーラルイングリッシュでの授業化が進むなど、かなり大がかりな改革となる。「小学校の英語教育が変わる2020年に向けての布石でもあります」と山田氏は、新たな取組みへの経緯を説明する。
また、「ヤマハは、音楽教室や英語教室で培った知見や強みをしっかり活かして展開したいと思っています。さらに、地域密着型でのこれまでの展開とは違う、ブリティッシュ・カウンシルさんがもつノウハウをプログラムに取り入れたいと考えています」と、山田氏は従来型コースを継続しつつも、激化する他の英語教育との差別化について語る。
◆文化交流を通じた公的機関であるブリティッシュ・カウンシル
文化交流を通じてイギリスと諸外国を橋渡しする公的な団体である、ブリティッシュ・カウンシル。石井氏は、「英語・アーツ・教育という、3つの主な活動があり、英語については、大人向けの英会話スクールを展開するほか、企業、大学や小中高校へ講師を派遣しています。また、英語教員への研修や、IELTS(4技能の英語運用能力を測る世界的な英語試験)などの英語試験も提供、この4つの柱で英語教育の活動を展開しています」と特徴を述べる。
山田氏は、ブリティッシュ・カウンシルとの共通性をこう語る。「私たちとブリティッシュ・カウンシルさんが共通しているのは、英語教育の方向性です。日本国内においての英語教育の普及、特に、コミュニケーション能力を育成する、コミュニカティブな英会話の普及に務めていきたい、という部分。英語は、使って初めて効果が出てくるものなので、効果のあるツールとしての英語をしっかり普及させていきたいと考えています」と説明する。
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