【母親座談会(後編)】志望校を決めた理由と入学後の成長、親の役割

 長引く不況や少子化の時代にあっても、根強い人気の私立中高一貫校。その魅力とは何なのか、進学を決めたきっかけや志望の理由、学校への期待、保護者の役割などを、在学生・卒業生のお母様4人に本音を語ってもらった。

教育・受験 受験
座談会に出席したお母様方
座談会に出席したお母様方 全 6 枚 拡大写真
◆デジタル機器やインターネットの活用

佐藤さん(麻布):パソコン室でパソコンを使う授業はありますが、どこの学校でもありますよね。私自身がICTって苦手なので、よさをいまひとつ理解できていません。でも、子どもにとってよければ、よい結果がでれば、よいものなのだと思います。

石川さん(早実):インターネットがなければ調べられないような、レポートの宿題が出ることはあります。

佐藤さん(麻布):夏休みには、インターネットを使わないとできないだろうなという宿題が出ました。「自分が旅行した設定で、旅行記を書く」という内容で、自分でその土地の名物や旅館、交通手段などを調べて、「どこに行って、どんなところに泊まって、何を食べた」というのを書くというものです。

◆行動エリアが広がり、実感する我が子の成長

石川さん(早実):部活の試合ではかなり遠くまで遠征します。最初は調べてあげましたが、今は自分で調べて友だちと待ち合わせてどこにでも出かけています。地元の学校に通っていたら、1人でそんなに行動できなかったと思います。

中村さん(大妻):学校ではさまざまな経験がありますが、電車通学の経験も大きいようです。いろいろな大人を見て、自分の態度を正したり。広い社会を見られたことはよかったと思います。

佐藤さん(麻布):入学までは電車に1人で乗ることはなく、通学時間も長いのでとても心配でした。でも3日くらいですぐ慣れて「全然平気」と。お友達も広いエリアから通っているので、いろいろなお友達と知り合う機会ができました。また遊びに行くときは、聞いたこともないような駅に、自分で調べて行くようになり、世界が広くなって、こんなこともできるんだと驚かされます。

--ありがとうございました。

 学校選びのポイントはさまざまだが、目標をもつことで努力して合格し、充実した学校生活を過ごしているようすが伺えた。キャリア教育や進度指導に卒業生が協力するのも、卒業生と学校とのつながりが深い私立中高一貫校ならではのよさと言えそうだ。保護者が心配する電車通学さえも力に変えるお子さんたちは逞しく、頼もしく、6年間のお子さんたちの成長が楽しみだ。


 この座談会は2015年3月6日、NTT東日本が運営する「マナビとミライ」と共同で開催した。

◆マナビとミライ
 NTT東日本が運営する教育情報サイト。多数の中高一貫校を紹介し、親子で進路を考えるのに役立つ情報を提供している。
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《石井栄子》

石井栄子

子育てから、健康、食、教育、留学、政治まで幅広いジャンルで執筆・編集活動を行うフリーライター兼編集者。趣味は登山とヒップホップダンス、英語の勉強。「いつか英語がペラペラに!」を夢に、オンライン英会話で細々と勉強を続けている。最近編集を手掛けた本:『10歳からの図解でわかるSDGs「17の目標」と「自分にできること」』(平本督太郎著 メイツ出版)、『10代から知っておきたいメンタルケア しんどい時の自分の守り方』(増田史著 ナツメ社)『13歳からの著作権 正しく使う・作る・発信するための 「権利」とのつきあい方がわかる本』(久保田裕監修 メイツ出版)ほか多数

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