【NEE2015】教育の情報化に向けて…官民それぞれの挑戦
6月6日まで東京ファッションタウンで開催されている「New Education Expo 2015(NEE)」で、「教育の情報化の動向 ~情報化のビジョンと官民連携の取り組み(ICT CONNECT21)~」と題したリレーセミナーが行われた。
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
次に、総務省 情報流通行政局情報通信利用促進課課長の岸本哲哉氏が登壇。平成25年度の小中学校400校における学力調査で、SES(socioeconomic status:保護者の所得や学歴など家庭の社会経済的背景)と合わせた結果を発表した。
それによると、SESが高い生徒の方が、各教科の平均正答率が高い傾向にあることが明らかになった。また、学校による差も大きく、正解率の高い学校では、キャリア教育、ICTによる協働授業などを積極的に行ってきた傾向があるという。
総務省は平成22年度から26年度に「フューチャースクール推進事業」として、モデル校20校に電子黒板とタブレットを配布し、実証研究を行ってきた。それにより、生徒のデータを蓄積したサーバーの管理や、導入したコンテンツの期限やインストール、機材買い替えによる予算といったさまざまな課題が浮かび上がったという。
そこで、2014年からは文部科学省とともにクラウド型のデジタル教材コンテンツを学校へ配布し、学習記録を分析して今後に活用する「先導的教育システム実証事業」を開始している。
今後は、ひとつのIDでどのサービスも使える「シングルサインオン」、コンテンツを横断的に検索できる「コンテンツメタデータ」のほか、これまで各コンテンツの中に蓄積されていた学習履歴を生徒単位で管理できるよう、共通の仕様で標準化していくことを目指す。また、先生のニーズに沿って使いたいコンテンツを選べるように有料・無料含めて自由に検索し、評価もできるようなマーケットをクラウドプラットフォーム上で構築していく。
「子どもたちの学習意欲やドキドキ感を引き出す力をICTはもっている。総務省ではこれらの環境整備の実践を進めていきたい」と、岸本氏は結んだ。
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