卒業3年以内の離職率、大卒3割・高卒4割…宿泊・飲食サービス業が半数超

 厚生労働省は10月30日、平成24年3月に卒業した新規学卒者の卒業後3年以内の離職状況について公表した。大学卒の離職率は32.3%で前年から0.1ポイント減った。離職率の高い産業は宿泊業・飲食サービス業で、大学、高校卒ともに半数以上を占めている。

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新規高校卒業就職者の離職状況
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 厚生労働省は10月30日、平成24年3月に卒業した新規学卒者の卒業後3年以内の離職状況について公表した。大学卒の離職率は32.3%で前年から0.1ポイント減った。離職率の高い産業は宿泊業・飲食サービス業で、大学、高校卒ともに半数以上を占めている。

 離職率は、事業所からハローワークに対し、雇用保険の加入届けが提出された新規被保険者資格取得者の生年月日、資格取得加入日等、資格取得理由から学歴ごとに新規学校卒業者と推定される就職者数を算出。さらに、離職日から離職者数・離職者率を算出した。

 平成24年3月に卒業した新規学卒者の卒業後3年以内の離職率は、大学卒で32.3%、短大等卒で41.5%、高校卒で40.0%、中学卒で65.3%。大学卒以外はすべて前年より0.3~0.5ポイント増加している。同省によると、内定率が低い時に卒業した者の3年以内の離職率は高くなる傾向があるとしている。平成24年の内定率は大学卒で93.6%、高校卒で96.7%と、前年より内定率は大学卒で2.6ポイント、高校卒で1.5ポイント増えていたことから、平成24年卒の離職率の変動は小さかったようだ。

 事業所規模別の離職率をみると、大学卒で1,000人以上の事業所は前年同様の22.8%。500~999人の事業所では前年より0.6ポイント増の29.3%、100~499人の事業所で0.1ポイント増の32.2%。高校卒で1,000人以上の事業所で21.6%、500~999人の事業所で29.5%、100~499人の事業所で37.0%と前年より0.2~1.6ポイント増えている。

 産業別でみると、大学、高校卒ともにもっとも離職率が高いのが宿泊業・飲食サービス業だった。大学卒は53.2%で前年より0.9ポイント増、高校卒は66.2%で前年より0.7ポイント減。2位は大学、高校卒ともに生活関連サービス業・娯楽業だった。

《田中志実》

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