スタディサプリ×埼玉県教委、教員向けアクティブラーニング教材開発

 リクルートマーケティングパートナーズが提供する「スタディサプリ高校講座・大学受験講座」は、国立教育政策研究所フェローの白水始氏の協力のもと、埼玉県教育委員会と教員向けのアクティブラーニング教材を共同開発した。今後高校教員などに無償で提供していく予定。

教育ICT 先生
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 リクルートマーケティングパートナーズが提供する「スタディサプリ高校講座・大学受験講座」は、国立教育政策研究所フェローの白水始氏の協力のもと、埼玉県教育委員会と教員向けのアクティブラーニング教材を共同開発した。今後、高校教員などに無償で提供していく予定。

 文部科学省が進める2020年の大学入試改革により、従来の知識量を重視する選抜試験から、知識だけでなく思考力、判断力、表現力を重視した多面的・総合的な選抜への改善が模索されている。そうした中、教育現場においてもアクティブラーニングの視点に立った授業改善など、新たな教育手法を活用できる力を身につけた教員の育成が課題となっているという。

 教員からも「担当教科でどのように取り入れられるか知りたい」「使用する教材の準備が大変」といった声があがっていたことから、埼玉県教育委員会が県内高校の授業改善に向けて「スタディサプリ」と教員向けのアクティブラーニング教材を共同開発。「スタディサプリ」上に共同開発した解説動画や、授業で使用できる教材を搭載し、教員がいつでもどこでも視聴することができる環境を整えたという。

 「スタディサプリ」上にアップされる内容は、アクティブラーニングについての解説動画や知識構成型ジグソー法についての解説動画、数学や世界史の授業実践動画のほか、各教科の授業で使用する教材など。教員へのアクティブラーニングの理解促進や授業での利用促進を目指しており、今後利用を希望する埼玉県公立高校の教員全員にIDを発行し無償で視聴・ダウンロードできるようにする予定だ。

 7月19日には、共同開発に関する記者発表会も実施。埼玉県では、平成22年度より県立高校を中心に全国に先駆けてアクティブラーニングの1つである「協調学習」を授業で活用するための研究連携を行っており、今回の取組みも教員の自発的な授業改善づくりの一翼を担うものだという。2020年の大学入試改革に向け、学校現場からの新たな提案のひとつとして継続した授業改善に取り組んでいくねらい。

《畑山望》

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