中3の英語力調査、半数近くが「英語嫌い」 4技能のバランスに課題
文部科学省は2月24日、全国の中学3年生を対象とした英語力調査の結果を公表した。聞く・話す・読む・書くの4技能がバランス良く育成されておらず、半数近くが「英語が好きではない」と回答したことが明らかになった。
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平成28年度「英語教育改善のための英語力調査」は、全国の国公立約600校の中学校3年生約6万人を対象に、学習指導要領に基づき英語4技能(聞くこと・話すこと・読むこと・書くこと)を測定する試験を実施。ただし、話すことについては約2万人(1校あたり1クラス40人程度)を対象とした。調査実施時期は、平成28年6月下旬から7月の間。調査対象校が希望する日に実施した。
国の目標であるCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)A1上位レベル以上の生徒の割合は、「聞くこと」24.8%、「話すこと」31.2%、「読むこと」25.3%、「書くこと」50.8%と、4技能がバランス良く育成されていないことが明らかになった。特に「書くこと」の得点者は、A1上位レベル以上の割合が50.8%と4技能の中でもっとも高いものの、無得点者の割合が15.6%であった。
4技能について前年と比較すると、「聞くこと」は4.6ポイント増加、「書くこと」は7.6ポイント増加した。一方、「読むこと」は0.8ポイント減少、「話すこと」は1.4ポイント減少した。
傾向として、まとまった量の英文から、概要や要点を読み取ることや、必要な情報を聞き取ることに課題がある。また、文を作ることはできても、まとまりのある文章を書くことに課題があるという。
英語学習に対する意識について、「英語が好きではない」と回答した割合は45.4%で、前年より2.2ポイント増加した。「話すこと」「書くこと」のテストスコアが高いほど、「英語が好きである」生徒の割合が高かった。
「英語が好きではない」と回答した理由は、「英語そのものが嫌い」が33.7%ともっとも多く、「英語のテストで思うような点数が取れない」16.3%、「文法が難しい」13.8%、「英語のつづりや文字を覚えるのが難しい」12.5%などが続いた。
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