神奈川県教委、モデル校成果をまとめた「小中一貫教育推進ガイドブック」
神奈川県教育委員会は3月2日、小中一貫教育を推進するうえでの基本的な考え方や方策を示したガイドブックを作成し、Webサイトに公開した。取り組みの参考となるよう、県内モデル地区の実験研究の成果をまとめている。
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神奈川県教育委員会では、小中一貫教育モデル校の早期実現に向けて、平成27年度に海老名市立有馬中学校区、秦野市立北中学校区、箱根町立箱根中学校区の3モデル地区で実践研究を開始した。平成28年度は、さらに真鶴町立真鶴中学校区を加えて研究を進めている。
「神奈川県小中一貫教育推進ガイドブック」は、施策として小中一貫教育を推進またはこれから検討する市町村教育委員会や学校において、取り組みの参考となるよう、基本的な考え方や県のモデル地区の実践をまとめたもの。
ガイドブックでは、神奈川の小中一貫教育の目的や学校や教育委員会での組織づくり、導入手順のほか、教職員や子ども、家庭、地域との交流の進め方を、モデル校区の実践例を交えて整理。また、実際に取り組んだ各モデル地区の成果を、写真や資料とともに紹介している。
たとえば、海老名市立有馬中学校区では、中学校長、教頭、数学科教員、小学校の教員で算数・数学科について9年間のカリキュラムを作成。 秦野市立北中学校区では、算数や数学の授業を振り返ることのできる「フリプリ」を導入した。箱根町立箱根中学校区では、幼小中の学びの中で社会性を身に付ける「箱根ハートフルプログラム」と、観光学習を取り入れた。また真鶴町立真鶴中学校区では、郷土愛と町に貢献しようとする意識を育むことを目指す、ふるさと教育カリキュラムを推進する。
神奈川県教育委員会では、小中一貫教育は行うこと自体が目的ではなく、その地域の実情に合わせて、児童・生徒の豊かな「学び」と「育ち」を育む一つの手立てであり、ガイドブックが充実した教育活動を行うための学校づくりにつながることを願うとまとめている。
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