4月5日は「よごそうデー」! 子どもたちが思い切り遊んでよごれることを推奨する記念日を制定

 花王は2017年、衣類用洗たく洗剤「アタック」誕生から30周年を迎えることを記念し、「よごそう。」をテーマに子どもから大人まで、汚れを気にせず夢中になり、思いっきり挑戦してほしいというメッセージを込め、さまざまな企画を展開する。

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花王「よごそうデー」制定式のようす
花王「よごそうデー」制定式のようす 全 13 枚 拡大写真
 花王は2017年、衣類用洗たく洗剤「アタック」誕生から30周年を迎えることを記念し、「よごそう。」をテーマに子どもから大人まで、汚れを気にせず夢中になり、思いっきり挑戦してほしいというメッセージを込め、さまざまな企画を展開する。

 その一環として、4月5日を「4(よ)月5(ごそう)日」にかけて、思いっきり汚れて遊ぶことを推奨する「よごそうデー」を提案し、一般社団法人 日本記念日協会に申請して、正式に登録認定された。

 この認定を受け、第1回記念日の「よごそうデー」となる同日、「二子玉川ライズ」(東京都世田谷区)の吹き抜け空間ガレリアにて、記念日制定に賛同した「ロハスキッズ・センター クローバー」の保育園児が参加するワークショップや、記念日登録証を授与する制定式が行われた。

◆楽しければ汚れるは当たり前、体すべてを使った作品を制作

 まずは、園児たちがアーティスト・JUN INOUE氏とともに、「みんなで春をつくろう」をテーマに会場いっぱいに設けられた大きなキャンバスに向かい、思い思いの色で春を表現する作品制作に取り組んだ。ピンクや黄色など、暖色系の絵の具を筆やペイントローラー、さらに手や指を使って、自分たちらしい春を表現した。

 園児は、着ている白のツナギや髪も顔も、全身絵の具にまみれた姿になり、楽しんでいるようすを体全体で表現しながら、ワクワク感あふれる春の色調のアート作品を仕上げた。参加した子どもに話を聞くと「絵の具オバケになったみたい!」「髪の毛にも絵の具がついたけど、平気!」「楽しいし、うれしかった!」と、充実した表情で話してくれた。

◆親は「汚れて帰って来ることが気になりつつも、好きなだけ汚れる経験も必要」と葛藤

 ワークショップ終了後、記念日制定式が開催された。花王 ファブリック事業グループシニアマーケター藤井正彦氏は、「アタックは誕生以降、30年の間に30回以上の改良を重ね、洗浄力を高める挑戦をしてきた」と説明。「今、子どもが汚れて帰って来ることが気になる、といった思いを持たれている保護者が非常に多い。一方で、子どもは汚れを気にせず思いっきり遊ぶことも必要という思いもあり、親御さんは葛藤の中で過ごされている」と、保護者の気持ちを代弁した。

 花王の調査によると、小学校低学年(9歳)までの子どもを持つ母親の76%が、「子どもが汚れて帰ってくるのは気になる」と回答。その一方で「子どもの頃は、好きなだけ汚れて遊ぶ経験をしたほうがいい」と回答した母親は90%にものぼった。 

 藤井氏は、「子どもから大人まで汚れるのを嫌うのではなく、夢中になって何かに取り組んでもらいたい、そんな思いをカタチにした「よごそう。」をテーマのプロジェクトを始動した。「よごそうデー」を通じて、思いっきり汚れて遊ぶ場や機会を提供し、みなさんの挑戦や成長をサポートしたい」と、花王の取り組みについて述べた。

 続いて壇上では、「よごそうデー」記念日の登録証授与が行われた。日本記念日協会 加瀬清志代表理事から、藤井氏に記念日登録証を授与された。

◆4月5日「よごそうデー」で汚すことが市民権を得た

 さらに、杏林大学 古賀良彦名誉教授と、NPO日本冒険遊び場づくり協会 関戸博樹理事によるトークセッションを実施。古賀氏は、「今日で汚すことが市民権を得た、ということ。子どもの成長にもよく、ハッピーな生活が送れる、それを大人もサポートしている、ということが正式に認められたことは、とてもおめでたい」と語った。また関戸氏は「汚れることを気にせず遊ぶことは発達にいいと言われおり、外遊びが増える季節にぴったりな日になった」と語った。

 その後古賀氏は、楽しくて夢中になる、しかも汚れをまったく気にしない「はまり込む」体験の大切さを語った。「今日のキーワードは『夢中』。見る、判断する、実際に手を動かす、それを夢中になって楽しむことが、脳の発達にはとてもいい。脳の働きを100%発揮できる状態を、汚れる中で作ることができて、汚れることを楽しむことで、脳が100%力を発揮する。なので、今回の取り組みは脳にとてもいいという印象を受けた」と解説した。

◆子どものストレスを発散させるには夢中になって遊ぶこと

 花王が行った調査によると、「好きなだけ汚れて遊ぶ経験をしたほうがいい」と9割のお母さんが考えているにもかかわらず、「1週間以内に子どもが好きなだけ汚れて遊んだ」と回答した方は32%と少なかった。関戸氏は、遊びの中で子どもたちから、汚れたら叱られる、怒られる、という声を聞くという。

 関戸氏は「たとえば泥ダンゴをたくさん作るのが好きな子、ピカピカにしたい子、たくさん作ってごっご遊びに使いたい子など、子どもが選べる場がとても大事。子どもが自分で選び、楽しいことを子ども自身が知ることで、自己肯定感や、自分自身が好きになることにつなげてほしい。何が好きで、何が得意で、失敗しても何度でもやり直すことができる、それは遊びの中でしか身につかないので、子どもの遊びを通じた成長をサポートしたい」と語った。

 続いて古賀氏は、子どものストレスについて解説した。「毎日勉強もあるし、習い事で忙しいし、友達との間でちょっとしたケンカもあるかもしれない。子どもがストレスを吹き飛ばすために必要なのは、3つのR。1つ目はRest(レスト)、お休みをとること。2つ目はRelaxation(リラクゼーション)、ちゃんと気持ちを休ませること。そして1番大切なのは、3つ目のRecreation(レクリエーション・遊び)」と述べた。

 さらに古賀氏は、「子どもは、中途半端なレクリエーションでは意味がない。夢中になって体を動かし、汚れなんて気にしない。これが、ストレスを発散するには一番。そうすると、よく眠れたり、気持ちを休ませられるし、心が健康な子どもになり、結果として体も順調な発達をしていく。今日のワークショップを通じて、改めて感じた」とトークセッションを締めくくった。

◆子どもは遊び切ることで自分をコントロールできるようになる

 その後、壇上では保育園児たちとアーティストJUN INOUE氏によるコラボレーション作品「みんなで春をつくろう」がお披露目された。元気あふれる素晴らしい作品の仕上がりに、JUN INOUE氏は「みんなと一緒に、元気でパワフルな絵を描こうと思った。子どもたちには無限の可能性を感じるし、このワークショップが子どもたちの刺激になればうれしい」と語った。

 ワークショップに参加した園児の保護者の方は「子どもが楽しむ姿と満足している表情を見て、とてもうれしかった。これからは遊びも、思い切りやらせてあげられるよう、環境を整えて取り入れていきたい」と感想を述べた。

 ロハスキッズ・センター クローバー 中田綾園長は、「当園では普段、汚れることを前提で汚れてもいい服にチェンジして、外遊びをしている。園内では、思いっきり遊べる時間と、そうでない時間をきっちり分けて生活しており、思い切っきり遊ぶ時間には着替えることで遊び倒せる。そんなちょっとした配慮も、子どもたちがイキイキするポイント」と、語った。

 さらに中田園長は、「今日のような活動を通して、遊び切ることの限界がわかると、自分で限界のコントロールができるようになる。マックスを知ると、その中でうまく自分でコントロールできるようになるので、「今日はこれくらいにしよう」という自己判断もできるようになる。子どもには、限界を広げて理解させることが大事。大人が抑止してしまうと、もっと!という欲望が湧くが、大人が抑制せずに限界まで遊ばせてあげれば、子どもは自分で気づく。日常とは異なるこのワークショップのような体験は、子どもの中で今後生かされてくるだろう」と、述べた。

◆親は子どもを先回りしすぎず、ゆっくり話を聞くこと

 中田園長に、家での遊び方についてうかがったところ、「家で思いっきり遊ぶと、家が汚れてしまう、と保護者の方は心配するが、リミットを設定するとお母さんたちもやりやすいはず。たとえば30分だけやり切ろう、とか、今日はここからここまではいいよ、と、家庭でのゴールを最初に親が決めることで、子どもたちは達成感が味わえる」とアドバイスをいただいた。

 そして中田園長は、「お家では、保育園や家の外での出来事についてゆっくり話を聞いてあげてほしい。家族だんらんの中で食事をしながら、今日の出来事を子ども側からの発信で行う時間を作ることは、とても豊かなこと。大人はつい、「ねぇ、今日は何をやったの?」と環境を作ってしまいがち。楽しいことがあったら、あえて聞き役に徹して、子どもの頭の中の整理し切れていないモヤモヤを、広げて引き出してあげてほしい。「それ、どう思った?」と引き出してあげたほうが、子どもの成長にもつながる。子どもの話をゆっくり聞く時間を作ることこそ、家族の役割」と述べた。

 ロハスキッズ・センター クローバーでは、出来上がった作品をイベントに活用したり、今後の保育の中で活用していくという。最後は、作品を携えた子どもたちが、「4月5日は『よごそうデー!』」と大きな声で発信し、盛大な拍手とともに締めくくった。

◆アタック30周年記念キャンペーン「よごそう。」プロジェクト

 花王では、プロジェクトサイト「よごそう.com」を立ち上げ、日々汚れることの楽しさを実感してもらえるような動画や、世界中のお祭り、また、アタックと同じ30歳で、アタックのCMにも出演しているサッカー日本代表の本田圭佑選手や、パフォーマー渡辺直美さんをはじめ、日々何かに挑戦している方のメッセージを配信している。

《船田るみ子》

船田るみ子

北海道生まれ、フリーランスのコピーライターとして活動中。興味がある分野は、ニューロダイバーシティを含め教育、美術、建築、スポーツ(野球)、NFT、Web3など。企画・編集協力として、日めくり型書籍『年がら年中長嶋茂雄』(ベースボール・マガジン社刊)がある。Podcastを聞きながらのランニングが日課。

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