早慶、2020年度に向け大学図書館システムを共同運用

 早稲田大学図書館と慶應義塾大学メディアセンター(図書館)は、2020年度を目途に図書館システムの大学間共同運用を開始する。5月12日には覚書締結の調印式を実施。国内初となる今回の共同運用により、コスト削減や早慶間での知識・経験の共有などのメリットが見込まれる。

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 早稲田大学図書館と慶應義塾大学メディアセンター(図書館)は、2020年度を目途に図書館システムの大学間共同運用を開始する。5月12日には覚書締結の調印式を実施。国内初だという今回の共同運用により、コスト削減や早慶間での知識・経験の共有などのメリットが見込まれる。

 両大学は1986年4月1日、「早稲田大学および慶應義塾の図書館相互利用に関する協定書」を締結。専任教職員や大学院生・学部生は図書館を相互に利用できる仕組みを整えており、今回はこの枠組みを拡大。共同で利用する図書館システムを選定したのち両大学の図書データを格納し、相互利用する。

 共同で運用するメリットは、システム共同運用による安定化とコスト削減や、早稲田大学と慶應義塾大学間での知識・経験の共有、人的交流の促進、共同運用による利用者サービス・資料の充実などがあげられている。

 早稲田大学図書館は、蔵書数550万冊を超える国内屈指の図書館。中央図書館、高田早苗記念研究図書館、戸山図書館、理工学図書館、所沢図書館があり、中央図書館の平日における1日平均入館者数は約4,000人にのぼるという。

 慶應義塾大学メディアセンターは図書サービスを核としており、慶應義塾大学にある6つのキャンパスにそれぞれ設置されている。メディアセンターは、将来像として世界中の価値ある資料を簡便に利用できる環境の提供、学生の主体的・自律的学習の支援などを掲げている。

 早稲田大学図書館長の深澤良彰氏は、両大学をあらゆる面での好敵手でもあり、もっとも互いをわかりあえるパートナーだと表現。今回の締結について、「このたびの共同システムに両大学のデータを搭載して、という新しいサービスも早慶だからできるものと考え、期待しております」とコメントしている。慶應義塾大学メディアセンター所長の赤木完爾氏も、「大学における学術研究・教育に対する更なるサービスの向上へ向けて、両校手を携えながら、前進して参りたいと思っております。」と述べた。

《黄金崎綾乃》

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