2018年のトレンド予測、住まいは「育住近接」がキーワード

 リクルートホールディングスは2017年12月12日、美容・飲食・住まいなど8領域について、2018年のトレンド予測を発表した。住まい領域はこれまでの「職住近接」から「育住近接」がトレンドになると予測。実際の事例や調査結果から、どのような傾向にあるのか解説している。

生活・健康 保護者
画像はイメージです
画像はイメージです 全 4 枚 拡大写真
 リクルートホールディングスは2017年12月12日、美容・飲食・住まいなど8領域について、2018年のトレンド予測を発表した。住まい領域はこれまでの「職住近接」から「育住近接」がトレンドになると予測。実際の事例や調査結果から、どのような傾向にあるのか解説している。

 「2018年のトレンド予測」が行われたのは、美容、アルバイト・パート、人材派遣、社会人学習、人材マネジメント、飲食、婚活、住まいの8つの領域。それぞれのキーワードとともに、リクルートホールディングスの各サービスが行った調査結果や事例を用いて解説している。

住まいのキーワードは「育住近接



 たとえば、2018年の住まいに関する市場キーワードは「育住近接。都心志向・駅近志向の高まりを示す「職住近接」がある一方で、利便性の高い人気エリアでは、保育園不足の解消が難しいという状況がある。育児中の親の精神的・時間的負担を軽減する、周囲の住民とのつながり不足も課題のひとつ。小学校低学年の子を持つ家庭では、学童保育や習い事などの放課後過ごす場所に関して、家からの距離や過ごし方を気にする声もある。このような課題やニーズから、「育住近接」に対応するトレンドが生まれているという。

 リクルートによると、保育園付き分譲マンションは2017年に1都3県で約20棟販売されている。「育住近接」は国もバックアップしており、2017年6月発表の厚生労働省・国土交通省「子育て安心プラン」には「大規模マンションでの保育園の設置促進」が盛り込まれた。また、10月には自治体に向けて、保育園不足が見込まれるエリアでの大規模マンション建設の際、開発事業者に保育施設の設置を要請することなどを通知。このような流れから、保育園付きマンションがさらに増加する可能性を指摘している。

 さらに、昨今は分譲マンション内に民間学童を誘致したり、マンションの共用施設などで体験プログラムを実施したりと、保育園や学童保育などをマンションや団地内に設置する動きが見られるという。リクルートはこれからの現象から、2017年までの「職住近接」は今後、「育住近接」トレンドに変化していくと予測している。

 なお、トレンド予測資料では実例も掲載し、三井不動産が手掛けた賃貸マンション(2018年2月上旬から入居予定)では認可外保育園を併設していることを紹介。実例ではこのほか、子育ての不安や負担を軽減する共助の仕組みや、小学校低学年の家庭のニーズに関する事例も紹介している。

2018年のトレンド、「ピット飲食」や「まなミドル」…



 そのほか、美容は「来るスマ美容師」、アルバイト・パートは「年功助力」、人材派遣は「熟戦力」、社会人学習は「まなミドル」、人材マネジメントは「ボス充」、飲食は「ピット飲食」、婚活は「お見せ合い婚」がキーワードにあがっている。2018年のトレンド予測は、リクルートホールディングスのWebサイトですべて確認できる。

 なお、リクルートホールディングスは2016年12月13日、2017年のトレンド予測として、住まいにおけるリビングは今後勉強、テレワークに伴う仕事、遊びなどの多機能空間になるとする「リビ充(リビング充実)家族」や、子育て参加をきっかけに学び始める「子けいこパパ」、大学の図書館が学びのHUB拠点となる「Liveラリー(ライブラリー)」をあげていた。

《黄金崎綾乃》

【注目の記事】

この記事の写真

/

特集