理想の「スマートホーム像」に違和感、現実は?<女性座談会後編>

 デジタルを愛する5名の女性ジャーナリスト(デジージョ)が“スマートホーム”について語り尽くす新春座談会。参加してくれたデジージョは、太田百合子氏、すずまり氏、富永彩乃氏、房野麻子氏、綿谷禎子氏の5名。

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【デジージョ 新春座談会】幸せ家族には必要ない?理想のスマートホームを語り尽くす!(後編)
【デジージョ 新春座談会】幸せ家族には必要ない?理想のスマートホームを語り尽くす!(後編) 全 5 枚 拡大写真
【太田】:やり忘れたことをやってくれる、というのがいい。私、テレビ見ながらよく寝ちゃうんですが、ビデオとかだと再生が終了して最初に戻っちゃってたりして、次に続きからみるのがめんどくさい。“寝た”とか“出かけた”とかは自動で認識してほしいです。

【綿谷】:お風呂を入れっぱなしで忘れるとか、鍋を火にかけたままとか、そういうのも防げそう。

【房野】:それくらいは認識してほしいですね。

【すずまり】:そういうことって、実は家族がいると防げるものだったりもします。生涯未婚率が急上昇してるなんて話があるけど、これから一人暮らしがもっと増えてくる。だから、家族向けアピールばかりされると違和感があるんですよね。

【太田】:そうですね、スマートホームって一人暮らしにこそ便利だと思う。

【全員】:そうそう!

綿谷禎子氏(左)と房野麻子氏(右)

【すずまり】:たとえばネイルをしているときほど、手が使えないから音声が便利。一人で、手が使えないからこそ便利なわけですよね。OLさんとかも、朝は化粧で忙しい、1分でも長く寝ていたいとか、そういうときにご飯を食べながら音声でお願いすれば何かをやってくれる。独身で一人だからこそ便利。

【綿谷】:音声操作でレシピを見ながら料理を、とか言われるけど、それはあくまで今の生活プラスアルファのことなのかなって。そうじゃなくて、今困っていることを解決したいというか。

【すずまり】:あんな立派なレシピを見る人は、そもそも時間もスペースのゆとりもあるんですよ……。

【太田】:小さい子どもがいると便利だとは思います。子どもを抱いてると手が塞がってしまうし。小さい子どものいる家庭か、独身か、ですかね。

【房野】:冒頭にも出てましたが、小学生くらいの子どもがいる家だと、その子にやらせればいいじゃん、と思ってしまいます。正直、今のスマートホーム的なものは魅力を感じないし、いらないかな。

【すずまり】:高齢化していく自分に対して、セキュリティを担保するためにスマートホームが役立つといいなと思います。お年寄りがお風呂で寝てしまって亡くなってしまうとか、そういう場面で自動で緊急通報してくれると助かる人もいるんじゃないかと。セルラーモデルのApple Watchは、そういうことも狙っているとは思うけど、Watchを操作する余裕すらないかもしれないし、自動でやってくれるといいな。

 あと、結局賃貸の人の場合だと、今の環境でいかにスマート化するかが課題ですよね。そのときに、赤外線リモコンを操作できるClova WAVEは便利になってくるかも。

【富永】:一人暮らしの友人がGoogle Home miniを買って、初めはあまり使わないだろうと思っていたそうなんですが、使ってみると話し相手ができて寂しくなくなったみたいで。「OK Google、眠れる曲を」とか言うと、いい選曲をしてくれたり。コミュニケーション相手としての需要もあるんだなって。

【太田】:最終的にはもっと雑談してフレンドリーになっていくかもしれませんね。

【房野】:今は命令、コマンドが中心ですもんね。

【すずまり】:性格のあわないやつだと嫌ですけど。

【太田】:雑談して、親友になって、その人の言うことならなんでも、みたいになってくると、行き着く先はすごい強力なメディアになるのかなと思います。

【綿谷】:怖い。



【太田】:Googleは広告をやっているから、AmazonはECをやっているから、という背景はありますからね。

【富永】:いっそのこと、お金を生み出してくれるといいですよね。お仕事してくれたら。

【房野】:こんなお仕事どうですか?とか紹介してくれたり。

【綿谷】:秘書みたいに。

【太田】:代わりに営業してほしい。

【すずまり】:原稿を書いてないと家の鍵が開かないとか。恐ろしいね。

【全員】:(笑)


※前編はこちら※

【デジージョ 新春座談会】幸せ家族には必要ない?理想のスマートホームを語り尽くす!(後編)

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《編集部@RBB TODAY》

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