聖ヨゼフ学園小学校、国際バカロレアPYP校に認定…国内小学校で初

 神奈川県横浜市にある聖ヨゼフ学園小学校は、2017年12月28日付けで国際バカロレアPYP校の認定通知を受けたと発表した。日本の小学校、学校教育法に規定されるいわゆる「一条校」が、3歳から12歳を対象としたPYP校として認定を受けるのは初めてのこと。

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聖ヨゼフ学園小学校
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 神奈川県横浜市にある聖ヨゼフ学園小学校は、2017年12月28日付けで国際バカロレア初等教育プログラム(PYP)認定校の認定通知を受けたと発表した。日本の小学校、学校教育法に規定されるいわゆる「一条校」が、3歳から12歳を対象としたPYP校として認定を受けるのは初めてのこと。

 2013年度に学園創立60周年を迎えた聖ヨゼフ学園小学校は、次の60年に向かっての教育改革を開始。PYP導入に先立ち、2015年度からは生涯にわたって学び続けるために必要な概念を身に付けることを目的に、全学年で観察・調査・実験、対話・ディスカッション・プレゼンテーション、見学・体験といった探究活動をする「探究型概念学習」を実施。2016年3月には国際バカロレア機構(IBO)より国際バカロレアPYP候補校として認定を受け、今回2017年12月に正式に認定校として通知を受けた。

 国際バカロレア(International Baccalaureate = IB)はスイス・ジュネーブに本部を置くIBOが提供する教育プログラム。そのうちPYP(Primary Years Programme)は3歳から12歳までを対象としたプログラムで、精神と身体の両方を発達させることを重視している。

 カリキュラムは、国際教育の文脈において不可欠とされる6つの教科横断的なテーマ「私たちは誰なのか」「私たちはどのような時代と場所にいるのか」「私たちはどのように自分を表現するか」「世界はどのような仕組みになっているのか」「私たちは自分たちをどう組織しているのか」「この地球を共有するということ」に取り組みつつ、6教科(言語、社会、算数、芸術、理科、体育)を学習する。2017年6月1日現在、PYP実施校は全世界で1,509校にすぎないという。

 IBのプログラムは先行きの見通しが困難な時代に、どのような場所、どんな状況にあっても自身で未来を切り拓くことができる人となることを目指している。PYP校の認定を受け、聖ヨゼフ学園小学校は「IBの教育プログラムを導入することで開校以来追い求めてきた教育価値の今日的実現が可能になった」とコメントを寄せた。IBの教育プログラムと「探究型概念学習」により、将来必要な知識やスキルを自ら獲得し、ユニバーサルな思考を持つ人となるような教育を行っていくという。

《畑山望》

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