小1-3生の平日の家庭学習平均時間は35.8分、週平均5.8日

 公文教育研究会は2018年1月30日、「家庭学習調査2017」の結果を公表した。小学1年生~3年生の平日の家庭学習平均時間は35.8分、週平均5.8日であることがわかった。

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平日の家庭学習時間(2015年~2017年)
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 公文教育研究会は2018年1月30日、「家庭学習調査2017」の結果を公表した。小学1年生~3年生の平日の家庭学習平均時間は35.8分、週平均5.8日であることがわかった。

 調査は、小学1年生~3年生の子どもがいる世帯の母親1,000人、父親200人を対象に実施したもの。近年共働き世帯が増加する中で、子どもの家庭学習の状況や、母親・父親の意識・行動について、実態を把握することを目的としている。調査期間は2017年11月24日~28日。

 子どもが家庭学習に取り組む頻度は、週平均5.8日、1日の時間は平均35.8分であった。内容は、「小学校の宿題」91.9%がもっとも多く、「通信教育の課題」26.4%、「小学校の宿題以外の予習・復習」21.8%が続いた。

 子どもの家庭学習について「悩んでいる」母親は42.6%、相談相手は「配偶者」74.4%が最多だった。家庭学習のことで子どもを「怒ることがある」母親は61%で、「だらだらとし集中してできていない」61.9%、「なかなか宿題(学習)にとりかからない」49.2%、「字が汚く、乱暴に書いている」45.2%などの理由があがった。

 子どもの家での過ごし方について父親と母親を比較すると、「向き合って会話をする」「一緒に買い物に行く」など、ほとんどの項目で母親と過ごす割合が高かったが、「外遊び」「ゲーム」「スポーツ」の3項目は父親と過ごす割合が多かった。

 子どもの学習状況の把握(認知)について父親と母親を比べると、すべての項目で母親の割合が高かった。この結果を公文教育研究会は、「日常家で一緒に過ごす時間の差であると思われる」と分析している。

 2020年から全国の小学校で実施される「新学習指導要領」について、「改訂されることを知っており、改訂の内容も把握している」保護者はわずか11.2%。「改訂されることを知っているが、改訂の内容を把握していない」43.9%、「改訂されることも改訂された内容も把握していない」44.9%という結果だった。

 改訂内容で認知度が高かったのは、「小学校の外国語教育の教科化」31.9%、「プログラミング的思考の育成」30.8%、「学ぶ方法としてのアクティブラーニング」30.0%などであった。改訂内容の評価を聞いたところ、「学ぶ方法としてのアクティブラーニング」32.6%、「答えが1つではない課題に子どもたちが向き合い、考え、議論をする」31.5%など、学び方の改訂について評価が高かった。また、今回の改訂について「全体として好ましい」は46.4%、「どちらともいえない」48.1%であった。

 現在の生活や将来について、「不安を感じる」保護者は6割以上。「天災」や「自分の老後」「子どもや孫の将来」について不安を感じていた。また、20年後の日本の未来についても68.1%が、現在に比べて「暗いと思う」と回答している。自分の将来の見通しについてはネガティブな回答が上回っており、子どもの将来の見通しにはすべてポジティブな回答が上回る傾向があり、「子の将来には期待を込めて明るい見通しを持っている保護者が多い」としている。

 教育が人生に影響を与えたと感じている保護者は37.4%。このうち68.1%が「家庭内での教育に影響を受けた」と回答している。さまざまな教育体験のうち、もっとも大きな影響を受けたのは「親に言われたこと・されたこと」39.8%が圧倒的に多かった。

 保護者が教育で身に付けたものは「社会のルールやマナー」「語学力」「教養」が多かった。一方、子どもに習得を期待するものは「コミュニケーション能力」「語学力」「社会のルールやマナー」の順に多かった。

《外岡紘代》

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