ジェイックは、同社が運営する大学中退者向け就職支援プログラム「セカンドカレッジ」の受講生を対象に、中退者の現状把握や意識調査の目的でアンケートを実施。2017年9月から2018年8月までの1年間で、大学中退者150名から有効回答を集計した。
「就職を考え始めた時期」を聞いたところ、半数近い約48.0%が「中退後に就職を考えた」と回答。「中退する前から考えていた」46.7%をわずかながら上回った。回答者は就職支援プログラムの受講生であることから、就職への意識は高いと思われるが、約半数は明確な就職先や就職のあてがないまま大学を中退している現状が明らかになった。
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就職を考え始めた時期
就職を考え始めたきっかけとしては、「中退後アルバイトを継続していたが、安定せず将来に不安を感じたから」「中退をしてから1年が経ち、在学している周りが内定を獲得しているのを知って焦った」など、将来の不安や焦りが就職を考える動機になったという声が多くあげられた。
また、就職活動の方法について質問したところ、もっとも多かったのは「求人サイトを使って」42.0%であったのに対し、ついで多かったのは「やり方がわからない」28.7%であった。求人サイトのほか、ハローワークや民間の紹介など、合わせて62.7%は何かしらの方法で就職活動を行っていたが、28.7%は就職活動のやり方がわからないと回答し、8.7%は未回答だったことが明らかになった。
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就職活動の方法
ジェイックではこの結果から「中退者の就職支援が普及しておらず、中退者は就職が難しいというイメージが強く、自己判断していることが原因と考える」と分析している。また、「大学全入時代」と言われている昨今、大学に入学したものの「なじめない」「家庭の経済的事情」といった理由から、年間約8万人の学生が大学を中退しているとしている。