【2018年重大ニュース-中学生】既存の枠にとらわれない「学校」が登場

 中学生や高校受験、部活動や生活に関わる話題など、リセマムが選ぶ2018年の「中学生」重大ニュースを発表する。

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【2018年重大ニュース-中学生】既存の枠にとらわれない「学校」が登場
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 中学生に関する2018年のニュースを振り返るうえでのキーワードは「新しい形の学校」。「N中等部」やユニークな教育方針を掲げる通信制高校の開校の発表が相次いだ。

2018年を振り返る 中学生 重大ニュース



 中学生や高校受験、部活動や生活に関わる話題など、リセマムが選ぶ2018年の「中学生」重大ニュースを発表する。

通学型スクール、2019年4月「N中等部」開校


 角川ドワンゴ学園は「N高等学校(N高)」に続き、2019年4月に「N中等部」を開校すると発表。人工知能(AI)の発達により劇的に変化するこれからの社会を生き抜くための力や考え方を身に付けられるような実践的な能力開発の教育を行う必要性があること、またN高等学校において開校からわずか2年半で生徒数が7,000名を超え、全生徒・保護者の8割以上が満足しているとのアンケート結果が得られたことのほか、既存の学校に不適応な中学生が少なくないことも開校のきっかけとしている。反響は大きく、この発表のわずか1か月後には、2019年4月から東京・新宿キャンパスと大阪・江坂キャンパスの2か所で開校、定員は発表時の40名から大幅に拡充し各キャンパス150名ずつに変更した。(参考)「N中等部」2019年4月東京・大阪キャンパス開校、各150名に定員を拡充

ユニークな教育方針を掲げる高校、続々と


グローバル人材専門「インフィニティ国際学院」2019年4月開校
問題児こそが輝ける社会に…既存の学校を覆す「Loohcs」2019年4月開校
学校教育を壊す、堀江貴文主宰「ゼロ高等学院」2018年10月開校
 「N高」に続く形で、ユニークな教育方針を掲げる高校が次々と発表された。2018年は、やりたいことや自分の夢を実現させるための積極的な選択肢として、通信制高校の特徴が注目された年だったといえよう。

名古屋市、部活動基準を施行…ノー部活ウィーク設定など


 名古屋市は2018年6月5日、「名古屋市立学校部活動活動日・活動時間の基準」を施行。名古屋市立の学校部活動について、中学校は「週5日以内」などの基準や「ノー部活デー」「ノー部活ウィーク」の設定などを盛り込んでいる。運動部の部活日数の上限を定めることは、先生方の負担を減らす意味でも重要。同時に、児童生徒が十分な休養を取り、部活動以外にも多様な活動ができるよう、1週間以上のまとまった休養期間(オフシーズン)を設定しているなど、児童生徒の学校以外での活動への配慮の視点も評価したい。今後この動きは全国に広がりを見せるのだろうか。

約10kgの通学カバン、負担を軽く…RAKUSACK


 通学時の荷物の重さは小学生だけでなく、中学生にも負担がある。中高生の持つ通学カバンの重さは、教科書や筆記用具、ファイル、体操服や水筒などを入れると平均重量が約10kgに及ぶと言われている。そんななか、水泳用品メーカーのフットマークは、子どもが重さを感じにくい構造の通学カバン「RAKUSACK(ラクサック)」を販売。2018年春からは、5校が学校通学カバンに採用している。この流れが今後どのような広がりを見せるか、注目したい。

美しい風景を残したい…震災を経た仙台の中学生が「水の作文」最優秀賞


 2018年7月、西日本を襲った水害は、甚大な被害を及ぼした。その記憶も冷めやらない8月1日、平成30年度"水の日"記念行事「水を考えるつどい」がイイノホール(千代田区内幸町)で開催され、「全日本中学生水の作文コンクール」の受賞式典、基調講演、パネルディスカッションが行われた。「水を考えるつどい」の冒頭では、豪雨被害にあわれた方に黙とうが捧げられた。「全日本中学生水の作文コンクール」は宮城県仙台二華中学校の井崎英里さんが水の恐ろしさを知り、体験を綴った作文が最優秀賞を受賞。優秀賞には8編の作文が選ばれた。

親子起業で会社設立、12歳が社長に就任…小中高生の起業支援など推進


 2018年12月13日、中学生が母親と一緒に起業した。小中高生の起業支援やキャリア教育を推進していくというクリスタルロード。社長は中学生の加藤路瑛氏。クリスタルロードでは小中高生のための職業探究Webメディア「TANQ-JOB」もリリースしており、中学生社長の加藤氏が編集長を務め、運営をすべて小中高生で行っていくという。探究心をもつ小中高生が集まり、自分たちのための情報を集めて創っていくメディアのこれからの展開や新しい視点が楽しみだ。

《編集部》

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