保護者の体罰禁止、東京都が虐待防止条例案
東京都は2019年2月13日、「東京都子どもへの虐待防止等に関する条例」案を公表した。保護者等の責務として、「体罰その他の子どもの品位を傷つける罰を与えることの禁止」が盛り込まれている。
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東京都は、都内の虐待相談対応件数が年々増加していること、痛ましい死亡事例も発生していることなどを受け、社会全体で虐待防止の取組みをより一層進めるため、条例制定に向けて検討を行ってきた。2018年7月から東京都児童福祉審議会(本委員会・専門部会)において専門家による審議を行い、2018年9月には条例の基本的な考え方を公表。11月に条例骨子案をまとめ、都民からの意見募集を行った。
2019年2月13日に公表された条例案では、保護者等の責務として「妊婦および乳幼児の保護者の健康診査の受診勧奨に応じる努力義務」のほか、「体罰その他の子どもの品位を傷つける罰を与えることの禁止」を明記。保護者が、しつけに際し、子どもに対して行う、肉体的苦痛または精神的苦痛を与える行為で、子どもの利益に反するものを禁止した。なお、肉体的苦痛または精神的苦痛を与える行為には、当該子どもが苦痛を感じていない場合も含まれる。
また、虐待の早期発見および早期対応のため「転居に伴う児童相談所間の的確な引継ぎ」や、「通告しやすい環境および体制の整備」「児童相談所等の長による事業者等に対する情報提供の依頼」も盛り込まれた。
条例案は2月20日に開会する定例会で審議される予定。2019年4月1日からの施行を目指す。
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