ワコール「10歳キラキラ白書」イマドキ女子は一生働き続けたい

 ワコールは2019年3月1日、10歳を中心とした成長期の女子を対象に実施した意識調査結果をまとめた「10歳キラキラ白書2019年版」を発表した。母親が働いている女子の多くは、「自分も一生働き続けたい」と考えていることがわかった。

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自身の将来のイメージ/母親は働いているか
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 ワコールは2019年3月1日、10歳を中心とした成長期の女子を対象に実施した意識調査結果をまとめた「10歳キラキラ白書2019年版」を発表した。母親が働いている女子の多くは、「自分も一生働き続けたい」と考えていることがわかった。

 ワコールは2015年から、身体面・環境面ともに大きな変化が生まれる10歳の女子にとって大切なことを伝える「10歳の未来プロジェクト」を行っている。プロジェクト活動の一環として、10歳を中心とした成長期の女子を対象に実施した意識調査結果を「10歳キラキラ白書2019年版」にまとめて発表した。

 「10歳キラキラ白書2019年版」では、女性の社会進出に伴い、共働き家庭が増加していることに着目。目白大学の小野寺敦子教授監修・分析のもと、10歳女子が描く「結婚観・仕事観と、それに及ぼす父親の影響」について調査した。

 調査は、ワコールが運営する小学生・中学生の女の子向け下着の悩みを解説するWebサイト「ガールズばでなび」を訪問した5歳~18歳の女子3,963人(うち10歳は386人)を対象に実施した。調査期間は2018年8月~12月。

 「女子が結婚をして子どもが生まれたら仕事を辞めた方が良いか」という質問に、「あまりそう思わない」41%、「まったくそう思わない」25%と、合わせて66%が「そう思わない」と回答した。自身の将来のイメージについては、「仕事は一生続けたい」37.9%が最多。ついで、「まだわからない」29.9%、「仕事をして結婚したら仕事はやめたい」23.6%などであった。

 母親が働いているかという質問には、76.3%(10歳女子は73.8%)が「働いている」と回答。「仕事は一生続けたい」と回答した10歳女子の80%が「母親が働いている」ことがわかった。

 このことから、働く母親の存在が、「女性が結婚しても働き続ける」という子どもの“非伝統的性役割観”の形成につながっていると考えられる。また、“非伝統的性役割観”を育むのは、父親の家事参加も影響を与えていた。

 父親と娘のコミュニケーション(会話する、一緒に外出する)量は、父親の家事への参加度に大きく関係していることが明らかになった。また、父親と娘とのコミュニケーション量は10歳から減少している。

 10歳女子の「ジェンダー意識」についての調査では、「女子は男子よりも丁寧な言葉遣いの方が良いと思う」に71.6%が「そう思う(すごくそう思う・少しそう思う)」と回答。「女子は男子よりも料理が上手にできた方が良い」85%、「男子は男らしく、女子は女らしくするのが良い」57.7%が「そう思う(すごくそう思う・少しそう思う)」と回答している。

 化粧について「いつもする」1%、「時々する」32%。恋をしているかという質問には、69%が「恋をしている」と回答した。10歳女子のジェンダー意識は高く、化粧や恋をしている女子ほどジェンダー意識が高いことがわかった。

 監修・分析を担当した小野寺教授は、「今の10歳女子が将来、結婚・子育て・仕事をしながら充実した生活を送っていくためには、親自身が女だから/男だからという意識で子どもを育てるのではなく、『自分らしさ』を大切にしている姿を子どもたちに示すことが必要になるのではないか」とコメントしている。

《外岡紘代》

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