主催のアロー教育総合研究所(アロー総研)は、大学の広報支援や入試データなどの調査・分析、高校生向け情報誌を発行していることから、間近に迫る大学入試改革に向けて大学と高校の“橋渡しの場”を提供する目的で「高大接続総会」を開催。来場者数は高校、塾、予備校、大学、教育関係者など合わせて438人にのぼった。
会場には、37の大学の個別相談ブース、プレゼンテーションコーナー、グループ相談コーナーが設けられ、北は秋田から南は沖縄まで日本全国約190の高校から来場した先生方に向けて、2021年度以降の入試の準備のために役立つさまざまな情報を提供していた。
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たくさんの資料を手に会場を回っていた千代田区の東洋高等学校の木下先生と中村先生は「新入試に備えて、各大学にeポートフォリオ、推薦書、調査書をどう作成するのかなど、具体的に話を聞きに来た」という。「たとえば、部活でベスト8に入ったというような結果のみを重要視するのではなく、地区大会に至るまで生徒がどういうプロセスでやってきたかを評価する、ということがわかった。」と大学側の生徒の評価ポイントについて、これまでと違う重要な視点について話してくれた。
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「大学入学共通テスト、広がる可能性」「どうなる?入試改革に強い塾」など、14のテーマで行われたプレゼンテーションコーナーでは、席が不足するほど多くの来場者が聴講していた。また、隣のグループ相談コーナーでは「高大塾三者面談」「どうする英語4技能?」「どうするeポートフォリオ?」「どうする数学?」など、ファシリテーターと先生が、活発にディスカッションを展開していた。
グループ相談コーナーで「どうする数学?」をテーマにディスカッションを展開していた日本お笑い数学協会 副会長 横山明日希氏は「先生方は今『自分が合っているのか?』をお互い意見交換し合っている“お見合い”のような状態。今日は主体的な数学の学びについての事例をもとに先生方の意見を聞くことができて、この教育改革が子どもにとって良い改革になっていくと感じた。」と述べた。

アロー総研は、予想を上回る来場者数となった反響を受け、2019年の秋に関西で開催することを検討している。