トランスジェンダー学生受入れ、奈良女子大も2020年度から

 奈良女子大学は、女性としての性自認を持つトランスジェンダー女性の受入れを表明した。学部学生は2020年度、大学院学生は2021年度より受け入れる。トランスジェンダー学生の受入れについては、お茶の水女子大学でも2020年度から実施するなど、広がりつつある。

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 奈良女子大学は、女性としての性自認を持つトランスジェンダー女性の受入れを表明した。学部学生は2020年度、大学院学生は2021年度より受け入れる。トランスジェンダー学生の受入れについては、お茶の水女子大学でも2020年度から実施するなど、広がりつつある。

 トランスジェンダーとは、性的少数者のうち、心と体の性が一致しない人を指す。奈良女子大学では、性や性別の定義が大きく変化している国際的動向に照らし、これまでの「女子」の概念を拡大して「女性としての性自認を持つトランスジェンダー女性」を受け入れることを決めた。

 受入対象者は、学部学生、大学院生、研究生、聴講生、科目等履修生。受入時期は、学部学生が2020年4月、大学院学生や学部での研究生・聴講生・科目等履修生が2021年4月、3年次編入学生が2022年4月。

 今後、早急に受入態勢の整備に努めるとしているが、当面は出願時にトランスジェンダー女性当事者と大学側が面談し、受入態勢についての合意形成を図る。出願希望者からの相談を受け付ける「トランスジェンダー受入相談窓口」も開設する。

 奈良女子大学では「自らの性を女性と自認する者に学ぶ権利を積極的に保障することは、国立大学法人たる女子大学としての責務であると考えます」としている。

 トランスジェンダー学生の受入れをめぐっては、お茶の水女子大学が2018年7月に実施を表明。2020年度の学部と大学院の入学者から受け入れる。このほか、津田塾大学が2018年12月に「トランスジェンダー学生受け入れに向けての講演会」を開催するなど、徐々に実施や検討が進んでいる。

《奥山直美》

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