大学入試英語成績提供システム、文科省が要望受け情報提供へ
2020年度から運用開始となる「大学入試英語成績提供システム」について、全国高等学校長協会から不安解消を求める要望が出ている問題で、文部科学省の柴山昌彦大臣は2019年8月22日、受験生や高校に向けて情報を取りまとめ、8月中に公表する考えを明らかにした。
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文部科学省
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「大学入試英語成績提供システム」をめぐっては、全国高等学校長協会が7月25日付で文部科学省に要望書を提出。システムを活用した民間の英語4技能検定の実施が2020年4月に迫っているにも関わらず、全体像が明確になっていないため、教職員や生徒・保護者からの問合せにも苦慮しているという実情が伝えられている。
8月22日の記者会見では、全国高等学校長協会の要望への対応として、文部科学省の柴山大臣が「受験生が安心して勉強に取り組むとともに高等学校の現場を預かる先生方が適切に指導することができるように資格検定試験の日程や会場を含めた実施概要や各大学の活用見込みなどの関連情報を整理しているところ」と説明した。
取りまとめの時期については、新学期の開始を踏まえ、「遅くとも今月中」と明言。文部科学省のWebサイトなどを通して、受験生や教職員に向けた関連情報を整理した形でわかりやすく提供する考えを明らかにした。
十分な体制が整わないのであれば、実施を見送ったらどうかという現場の声が存在することについては、「グローバル化が進展する中で英語によるコミュニケーション能力の向上が求められており、高等学校学習指導要領においても4技能を総合的に育成することが求められていることから、大学入学者選抜でも4技能を適切に評価することがわが国の英語力の向上のために必要」と説明。「スケジュールどおりに実施することが重要」との考えを示した。
なお、8月22日の柴山大臣の記者会見映像は、文部科学省のWebサイトに掲載されている。「大学入試英語成績提供システム」に関する高校関係団体からの不安解消を求める要望への対応については記者会見映像の3:58より視聴できる。
◆柴山昌彦文部科学大臣記者会見映像(2019年8月22日)
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