21年春からの大卒「通年採用」29.5%が賛成…18歳意識調査

 日本財団は2019年9月17日、2018年10月からスタートした「18歳意識調査」の第18回結果を発表した。今回のテーマは「働く」。2021年春の新卒生から導入される「通年採用」について、回答者の29.5%が「賛成」と答え、「反対」6.4%を上回った。

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 日本財団は2019年9月17日、2018年10月からスタートした「18歳意識調査」の第18回結果を発表した。今回のテーマは「働く」。2021年春の新卒生から導入される「通年採用」について、回答者の29.5%が「賛成」と答え、「反対」6.4%を上回った。

 第18回の18歳意識調査は「働く」をテーマに、経団連と大学が従来の「新卒一括採用」を見直し2021年春の新卒生から導入する「通年採用」や、長年、高校生の就職活動で慣行となってきた「1人1社制」を見直す動きなどについて調査を行った。対象は全国の17歳~19歳の男女1,000人、調査期間は2019年8月8日~10日。

 2021年春からの「通年採用」について、18歳の29.5%は「賛成」、6.4%は「反対」。もっとも多いのは「わからない」という回答で、全体の64.1%を占めた。

 通年採用に「賛成」と答えた理由では、「企業・学生とも時間をかけて相手を選べる」54.2%が最多。そのほか、「企業が実績や能力のある人材を獲得できる」43.4%、「就労形態が多彩になる」42.7%、「新卒一括採用より、通年採用の方が正社員になる機会が拡大する」40.3%が上位となった。

 一方、「反対」の理由では、「就職活動期間には区切りがほしい」35.9%、「実績がない新卒には不利」35.9%、「就職活動が長引く」32.8%、「勉学に支障がでる」32.8%があがっている。

 高校生の就活については、1人の生徒が応募できる企業を1社とする「1人1社制」がルール化されてきたが、大学生と同様、複数応募できるよう見直す動きが出ている。この動きについてどう思うか尋ねると、「賛成」47.3%、「反対」4.3%、「わからない」48.4%という結果だった。

 自由回答による「賛成」の理由では、「いろいろな可能性を試せる」「就職先の幅が広がる」など歓迎する声とともに、「高校生と大学生で就活のルールを変える意味が分からない」「高校生にも大学生同様の権利を与えるべきだと思う」といった意見もあった。

 「反対」の理由では、「知識が浅い段階では1つに絞って勉強した方がいい」「高卒生は慎重に就職先を決めるべき」のほか、「大卒を優遇してほしい」という声もあった。

 将来なりたい職業について、全体の55.3%が「ある」と回答。具体的な職業では「公務員」15.6%が1位となり、ついで「会社員」12.3%、「IT関連」8.7%、「エンジニア」8.3%、「教師」7.1%。そのほか、将来の職業をイメージして進路を決めている回答者は、55.6%にのぼった。

 調査結果の詳細は、日本財団Webサイトにて公開。2018年に行われた同テーマの調査(第4回調査)結果との比較も掲載している。

《黄金崎綾乃》

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