東工大、親が大卒でない「ファーストジェネレーション」に奨学金

 東京工業大学は2019年10月4日、国際的に活躍できる人材の育成を目的とした入学前予約型給付奨学金「大隅良典記念奨学金」の新たな枠として「ファーストジェネレーション枠」を創設したと発表した。両親が4年制大学を卒業していない新入生を対象に月5万円を支給する。

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大隅良典記念奨学金に「ファーストジェネレーション枠」を創設
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 東京工業大学は2019年10月4日、国際的に活躍できる人材の育成を目的とした入学前予約型給付奨学金「大隅良典記念奨学金」の新たな枠として「ファーストジェネレーション枠」を創設したと発表した。両親が4年制大学を卒業していない新入生を対象に月5万円を支給する。

 大隅良典記念奨学金は、2016年にノーベル生理学・医学賞を受賞した大隅良典教授からの寄付を原資として2018年度に設立。地方出身者を対象としていた従来の募集枠に加え、2020年度から親が4年制大学を卒業していない学生向けに新たに「ファーストジェネレーション枠」を創設。家族の中で初めて大学に進学する学生の大学進学を後押しする。

 「ファーストジェネレーション枠」の応募資格は、2020年4月に学士課程に入学を希望し、親が4年制の大学を卒業していない者。両親のいずれかが4年制大学を卒業している場合は不可。母子父子家庭の場合は扶養している親のみの学歴による。このほか、学業成績や世帯年収などにも制限がある。

 採用予定人数は、地方出身者枠と合わせて20人程度。採用者には、月額5万円が給付される(指定口座に四半期ごと振込み)。給付期間は、原則として学士課程の標準修業年限以内。ただし、学士課程卒業後、引き続き東京工業大学修士課程に入学し、資格を満たす場合は、申請に基づき、修士課程の標準修業年限以内で支給を継続する。

 出願締切は11月11日(必着)。11月中に書類選考を行い、12月に内定を通知。東京工業大学への出願、受験、合格、入学手続きを経て、2020年4月に正式採用となる。ただし、不合格者や入学辞退者は内定を取り消す。日本学生支援機構を除く、ほかの給付型奨学金との併給は不可。

◆東京工業大学 大隅良典記念奨学金「ファーストジェネレーション枠」
申請受付期間:2019年10月4日(金)~11月11日(月)必着
採用予定人数:地方出身者枠と合わせて20人程度
応募資格:
・2020年4月に学士課程に入学を希望する者
・親が4年制の大学を卒業していない者(両親のいずれかが4年制大学を卒業している場合は不可。母子父子家庭の場合は扶養している親のみの学歴による)
・学業成績が特に優秀(高校などの第1年次から申込時までの全履修科目の評定平均値が4.3以上相当)で、さらに学業の発展向上が期待できる者
・本人が属する世帯の税込年収の合計が給与所得の場合支払金額が800万円未満の者、給与所得外の場合所得金額が337万円未満の者
・日本国籍である者および永住者などの在留資格を持つ者
給付金額:月額5万円
※指定口座に四半期ごと振込み
給付期間:原則として学士課程の標準修業年限以内
※学士課程卒業後、引き続き東京工業大学修士課程に入学し、資格を満たす場合は、申請に基づき、修士課程の標準修業年限以内で支給を継続

《奥山直美》

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