飛び降りなどインフルエンザ異常行動、10歳で最多
昨シーズン(2018-2019年)に、突然走り出す・飛び降りるなどの異常行動を起こしたインフルエンザ患者の報告数が72件にのぼり、「10歳」が11件ともっとも多いことが、厚生労働省の調査結果より明らかになった。
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調査は、インフルエンザ罹患に伴う異常行動について、すべての医療機関を対象に実施。2019年3月31日までのデータを取りまとめた。厚生労働省の薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会で2019年10月29日に公表された。同調査における異常行動とは、突然走り出す、飛び降り、そのほか予期できない行動で制止しなければ生命に影響が及ぶ可能性のある行動を指す。
インフルエンザ2018/2019シーズンに、異常行動が発現した件数は72件。異常な行動の報告数は過去10シーズンで4番目に多かった。異常行動を起こした患者の年齢を見ると、4歳から18歳で発現しており、「10歳」が11件ともっとも多く、「11歳」9件、「14歳」8件、「7歳」「12歳」各7件などが続いた。患者の性別は「男性」71%、「女性」29%と、男性のほうが多い。
発熱から異常行動発現までの日数は、「2日目」が60%ともっとも高く、「1日以内」30%、「3日目」8.57%など。異常行動と睡眠の関係を見ると、「異常行動は眠りから覚めて直に起こった」67%、「異常行動は覚醒していて徐々に起こった」23%、「そのほか」10%。
服用した薬を見ると、「ゾフルーザ+アセトアミノフェン」21%、「ゾフルーザのみ」14%、「イナビル+アセトアミノフェン」10%、「タミフル+アセトアミノフェン」9%、「イナビルのみ」「タミフルのみ」「リレンザ+アセトアミノフェン」各7%などの順に多かった。一方、14%は「すべて服用なし」だった。
異常行動を分類すると、「突然走り出す」約40%、「おびえ、恐慌状態」約25%、「無意味な動作の繰り返し」約23%、「徘徊」約20%など。
安全対策調査会は、「これまで同様に、抗インフルエンザウイルス薬の種類、使用の有無と異常行動については、特定の関係に限られるものではない」と考察。抗インフルエンザウイルス薬の処方の有無に関わらず、インフルエンザ発症後の異常行動に関して、注意が必要だとしている。
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