生活の中心はスマホを見る時間…中高生の生活様式調査

 大広と日本インフォメーションは、15歳から18歳を対象に、多様化する価値観や生活様式、消費スタイルなどを調査した結果を2019年11月5日に公表した。「生活の中心はスマホを見る時間」で、非日常は「友人との外出や買い物」という現代の若者像を表している。

趣味・娯楽 高校生
情報発信サイト「18カラ~ノ、」
情報発信サイト「18カラ~ノ、」 全 5 枚 拡大写真
 大広と日本インフォメーションは、15歳から18歳を対象に、多様化する価値観や生活様式、消費スタイルなどを調査した結果を2019年11月5日に公表した。「生活の中心はスマホを見る時間」で、非日常は「友人との外出や買い物」という現代の若者像を表している。

 調査は、全国の中学生、高校生男女1,200サンプルを対象に2019年8月に実施。実施した大広は、2018年6月から「次世代ロールモデル研究プロジェクト」を立ち上げ、18才前後の若者たちに注目した情報発信サイト「18カラ~ノ、」を公開。日本インフォメーションは、2016年に実施したビジネスセミナー「分けて知る Uー18世代ってナニモノ?」で、18才以下の若者(中高生)を対象としたクラスター分析手法を開発し「U18クラスター」として運用している。

 中高生の毎月の小遣いを含む平均収入額については、中学生の平均が5,923円で、高校生が1万5,481円。3年前の2016年と比較してどちらも1,000円以上減額。「毎月の定額の小遣い」や「必要なときに親に頼んでもらうお金」は横ばいで、「親が毎月払ってくれるお金(スマホ代)」などが減少している。

 使い道では、毎月の平均支出額は、中学生が4,055円、高校生は1万1,286円。どちらも3年前と比較して減少。スマートフォン、タブレット利用料、アプリなどの課金、ネット用プリペイドカードの支出が減少傾向。減少が目立ったのは、「ためておき、まとめて使うお金」で、プチプラ(プチプライス)やリユースショップなどで安い単価の商品を入手しやすくなり、まとまった出費を考えることが少なくなっているのではと分析している。

 中高生の生活時間をみると、「リアルタイムでテレビを見る」は減少傾向で、特に平日は男子が1時間を切り58.2分だった。「録画したテレビを見る」も減少し、2019年新設問の「スマホ・タブレットで動画を見る」を下回っている。平日、休日ともに「スマホ・タブレットでSNSをする」「スマホ・タブレットでネットを見る」は、それぞれ40~50分前後で、動画を含みスマートフォンの使用時間が日常的に長く、テレビ画面よりスマートフォン画面を見る時間の方が長かった

 また、休日には「友達と遊びに出かける」「買い物に出かける」が増えるが、生活時間の中ではネットに使う時間が日常で、リアルな外出の時間が非日常の位置づけになっていると分析する。

 そのほか、手本とする人物は、男子は「父」がもっとも多く、次いで「母」「学校の友達」「部活の先輩」と続く。女子は「母」がもっとも多く、次いで「学校の友達」「父」「部活の友達」となり、身近な人が中高生にとってのロールモデルになっている。一方で、男子は「スポーツ選手」、女子は「モデル・タレント・アイドル」「俳優・女優」のほか、「YouTuberなどネットで活躍している人」も挙げるなど、多様化の一面も見られた。調査では、中高生を代表的な5つのタイプに類型化しているほか、ふだん参考にしている情報源なども紹介している。

《田中志実》

【注目の記事】

この記事の写真

/

特集