学習塾7割以上がオンライン授業導入・検討…環境整備の不安も

 スクール専用業務管理&コミュニケーションアプリ「Comiru(コミル)」が、全国の学習塾を対象に、新型コロナウイルスによる影響を調査。7割以上がオンライン授業を導入・検討し、「対面授業」に近いと評価する一方で、導入にハードルが高いことも明らかになった。

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保護者から多かった問い合わせ内容
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 スクール専用業務管理&コミュニケーションアプリ「Comiru(コミル)」が、全国の学習塾を対象に、新型コロナウイルスによる影響を調査。7割以上がオンライン授業を導入・検討し、「対面授業」に近いと評価する一方で、導入にハードルが高いことも明らかになった。

 Comiruを導入している全国の学習塾を対象に「新型コロナウイルスがもたらしている学習塾への影響」をテーマにアンケート調査を実施。2020年4月9日~14日に、集団、個別、自立、いずれかの業態の学習塾を運営している8企業(81校)にインターネットを利用して行った。

 学習塾が新型コロナウイルスを原因に休校を検討・実施した際、保護者から多かった問い合わせについては、「模試や今後の授業日程の変更、振替の確認(42.0%)」がもっとも多く、「授業再開の日程確認(28.4%)」など日程に関する内容が多かった。

 新型コロナウイルスによる影響を受け、オンライン授業への関心を聞いたところ「今回をきっかけに導入した(35.8%)」「今後の導入を検討中(39.5%)」と7割以上の塾がオンライン授業への前向きな姿勢を示した。また、新型コロナウイルスの拡大より前にオンライン授業を「もともと導入していた」のは12.3%だった。

 すでにオンライン授業を実施した塾に感じたことを聞くと、「敷居が高いと感じていたが意外と簡単に実施できた(30.8%)」「思ったよりも対面に近い授業が実施可能(28.2%)」と利便性をあげる意見が多かった。

 未だ導入を検討中の学習塾に理由を聞くと、「生徒の家庭にオンライン授業に対応できる設備の用意があるか不安(68.8%)」「オンラインならではの指導ノウハウがなく対面同様に教えられるか不安(53.1%)」「ZOOMやwhereby等既存のツールで授業に必要な要件が満たせるか不安(46.9%)」といった、導入に関する多くの不安があることがわかった。

 さらに、今後オンライン授業ツールに何を求めるか聞いたところ「リーズナブルな価格(67.9%)」のほか、「塾に特化した機能性(63.0%)」を求める塾が多かった。講師が出勤できなくなった場合、講師の自宅からオンライン授業ができる体制を整えている塾は「もともと対応している(11.1%)」「今回をきっかけに対応した(17.3%)」と3割弱にとどまった。

《田中志実》

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