外出自粛中の予防接種、33%が延期…コロナ恐れ
新型コロナウイルス感染症拡大による外出自粛期間中に子どもの予防接種を予定していた保護者の33%が接種時期を延期していたことが、VPDを知って、子どもを守ろうの会が実施した調査結果より明らかになった。
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
VPDを知って、子どもを守ろうの会は、予防接種や医療機関の感染症対策に関する意識と実態を把握し、今後の啓発活動を検討する目的で、新型コロナ感染症と予防接種に関するアンケートを実施。「予防接種スケジューラー」アプリユーザーおよびWebサイト利用者で、0歳から高校生までの子どもの保護者を対象にWeb調査を行い、1,089サンプルを回収した。調査時期は2020年5月20日~6月9日。なお、VPD(Vaccine Preventable Diseases)とは、ワクチンで防げる病気のこと。
外出自粛期間中に予防接種を予定していた553人に接種状況について聞いたところ、「接種した」が67%を占めた。一方、「接種時期を延期したが、接種した」17%と「接種時期を延期して、まだ接種していない」16%の計33%が接種時期を延期していた。
延期した理由は、「コロナウイルスの感染がこわかった」が68%ともっとも多く、「外出自粛をしていた(緊急事態宣言後:49%)(緊急事態宣言前:37%)」や「接種時期が多少遅れても問題ないと思った」43%、「医療機関に負担をかけたくなかった」39%などがあげられた。
「予防接種は不要不急でない」との情報は、「知っている」83%、「知らない」17%。「予防接種スケジューラー」アプリユーザーやWebサイト利用者でも17%が知らないということは、予防接種の情報サイトにアクセスしない保護者では知らない人の割合がさらに大きいことが推測される。
また、「予防接種は不要不急でない」という情報の認知状況によって予防接種の行動に大きな違いがみられた。「まだ接種していない」人の割合は、「知っている」人が12%であったのに対し、「知らない」人では33%と3倍近い差があった。これらの調査結果より、「予防接種は不要不急でない」という情報が十分に届いていないことや、情報が届かないと未接種になる割合が高くなることが明らかになった。
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